私らしくマイケル・ジャクソンを追悼したいと思いましてね。私らしくといえば、やはり映像もないと...という事で「The Jacksons: An American Dream」というテレビ映画の長編作品もあるのですが、レンタルのキューに入れて置いたんですが、まだ順番が来ず...ってやっている内にこんな事態になり、ずっと貸し出し中。そういえば、これならある!と思いました。テレビ映画の方は、VH1というチャンネルでしょっちゅう放送していたので、何度か見た事があります。テレンス・ハワードがジャッキー・ジャクソンで、アンジェラ・バセットがママのキャサリン・ジャクソン、ジョー・ジャクソンは「Cooley High / 日本未公開 (1975)」のローレンス・ヒルトン=ジェイコブス。「Cooley High / 日本未公開 (1975)」の頃は本当にセクシーというか...何か影のある男の子で...ジェームス・ディーンの再来と私が勝手に言っていたんですが、もう20歳若かったら彼がマイケル・ジャクソンを演じていた事でしょう... ミュージシャンとして活躍していた位でしたから。小さい頃のマイケルを演じたのが「ATL / 日本未公開 (2006)」何かにも出ているジェイソン・ウィーバー。彼もミュージシャンとしてアルバムを発売してます。って、見てない方が長くなってきた。
という訳で、ウィ・アー・ザ・ワールド。30代以上には説明不要ですよね。あの当時は来る日も来る日もこの曲を毎日聞かされた為にちょっと嫌いになってしまう程でした。今で言ったら...○○...なんて事は言えない位でしたのよ。今のアメリカの音楽事情とは全く違いますしね。多分これ以降もあんな強烈な事はもう無いと思うのです。それはマイケル・ジャクソンという存在も同じだと思う。誰ももう彼を越す事は出来ない。そういえばマイケルが亡くなってしまうちょっと前に何かのバラエティ番組だったと思うのだけど(というかバラエティしか見てないし)、ウィ・アー・ザ・ワールドのマイケルが書いた詩でマイケル本人が歌っていた音源が流れたのを聞いたばかりでした。日本だったら、デビュー前の久保田利伸が一人ウィー・アー・ザ・ワールドを歌っているデモテープが出回った事がありますよね。当時カセットテープで貰った事がありますが、今じゃきっとYoutubeとかでも聞けると思いますわ。こればかりはあの時代を生きてないと、あの凄さは伝わらないと思うのです。私も10代でまだ何かよく分からないのに興奮していた気がする。
という事で本編。
あの時10代で何も分かってないのに興奮していた訳が、これを見てやっと理解出来たかな。当たり前の事だけど、あれだけの人はみんな個性的でオリジナル。唯一無二だからこそ、スターなんだなーと改めて思いました。またそれぞれの色を分かって、曲を作り上げたクインシー・ジョーンズはやっぱり偉大ですわ。でもこの映像の中でのお気に入りは、スティービー・ワンダーがずっとピアノを弾いている事。「ピアノマン」のニックネームを持つビリー・ジョエルがそこに居るのに。そしてスティービーがピアノを弾き始めるとみんな回りに集まってくるのもいいですね。みんな音楽好きっていうので一つになってましたね。あとマイケルが当時は大きなイベントだったアメリカン・ミュージック・アワードを欠席してまで、この曲のレコーディング用のガイドボーカルをレコーディングしていたのも感動しました。後はハリー・ベラフォンテが居たので、アンサンブルパートを撮り終えた時に、どこからともなく(というかアル・ジャロウ)「バナナ・ボート」を歌い出した場面も最高ですね。それもスティービーの即興が笑える。
アメリカン・ミュージック・アワード終わりのスターが集結。タフですね。今じゃアフター・パーティだなんだと軽いですわよね。この一曲で一体どれぐらいの人々がが救われたのでしょうか?今、彼等は20代後半とかですよね。その彼等はこの曲を聞くたびにどう感じるのでしょうか?
マイケルの慈善活動を色々と言う人もいますが、私は彼は本気でやっていたと思います。このアフリカ食料飢餓問題だけでなく、音楽業界内でも2パックやビギーの仲裁をしていたと言うし、50セントとザ・ゲームの仲裁までしていたらしいです。本気じゃなかったから、あのレベルの人がいちいち電話なんてかけませんよ。だから今のマスコミの報道の仕方とか、裁判で争ったりしているのを悲しんでいるでしょうね。円満に休ませてあげて欲しいものです。
(5点満点:DVDにて鑑賞)