Cast >> Fatim Diagne, Makhouredia Gueye (Minister Kebe), Thierno Leye (Hadji Aboucader Beye), Dieynaba Niang, Myriam Niang), Iliamane Sagna (Modu, driver), Seune Samb (Adja Assatu, Beye's 2nd wife) ...
Director >> Ousmane Sembene
Writer >> Ousmane Sembene
Producer >> Paulin Vieyra
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 4 Direct >> 5 Music >> 5
Cursed
エル・ハジ(T・レイ)は、ヨーロッパからの支配から開放された新しい国の商業会議所の官僚で大統領とも親しく、悠々自適に暮らしていた。3人目の妻を貰う事になり、派手にお金を使っていた。その結婚式にて古くからのしきたりを3回目だからと断った。ところが、その3人目の妻との夜を迎えたとき、XALA(ハラ)と呼ばれる祟りにとり付かれていたのだった...
さすがウスマン・センベーヌ。人の身近な事を題材にしながら、国とか政府とかそういう大きな問題を鋭く描いている。この場合、人の生に大きく関わる性の悲劇をコミカルに描きながらも、アフリカの問題を突いている。一夫多妻という、アフリカの古くからの体制を責めているのでなく、腐敗した国家や政治を責めているのだ。でも、そこには一夫多妻という事で生じる問題点にも触れている。1番目の妻との娘は、フランス語は話さず、わざとウォロフ語で話す。支配社会に背を向け、自分の文化への回帰に目覚めた女性。そして、アフリカのもう一つの問題である障害者への対応。センベーヌは「Borom sarret」というショート映画でも同じように問題定義していた。今回は、ラストといい、強烈に問題点を突いてくる。
ただ、今までの映画に比べて少し長く感じて、間延びした感じがする。それでもラストが今までにない程に強烈なので最後まで見て欲しい。
呪われたと分かっている人はいつかその呪いから解ける事が出来るだろう。でも、分からない人...そして国はいつまで経っても解ける事がない恐怖。
(6/19/07:DVDにて鑑賞)