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ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

Borat: Cultural Learnings of America for Make Benefit Glorious Nation of Kazakhstan / 日本未公開 (2006) 130本目

はてな年間100本映画クラブ

やっと先週DVD出ました。早かったような遅かったような... このDVD(中身)が結構洒落がきいていて、見た時大笑いしちゃいました。工場の人、間違えたのかと思いましたから。
まず、なんでこの作品がオスカーで「作品賞」じゃなくって「脚本賞」にノミネートされたか...ですよね。英語ネイティブじゃない日本人には、残念ながら完璧には理解するのは無理でしょうね。英語ネイティブな日本人も居ますからね、その人達は分かるんだと思います。細かいわざとらしいちょっとした英語の間違いとかね、その辺は難しいと思います。私もその1人です。もうちょっと英語分かると、そういうちょっとした事まで笑えるのかも。細かい部分は完璧に分からなくても大体の部分で分かってるだけでも、十分に面白さは伝わりますけどね。私達にはホテルでの全裸での喧嘩シーンとか、ビジュアル的な面白さが目に付いてしまうんですよねー。
ユダヤ教である主役のボラット演じるサーシャ・バロン・コーエンが、自らユダヤ教批判。ハリウッドを牛耳るユダヤなのに、勇気ある行動です。ユダヤ教徒の民宿に泊まった時に、プロデューサー役の人が「早くNYへ帰ろう。あそこにはユダヤがいない」なんていうブラックジョークを言う。カザフスタン地元の祭りとか、更にはキリスト教のペンタコスタルの教会に訪れて、神からの救いを受ける。
でもね、上手くアメリカの表向きなカルチャーを紹介しつつ、大いにアメリカの政治批判をしてくれてると思います。ロデオ大会の場面は、彼のアメリカ批判的な国家を歌ってブーイング受けてるのも印象的でしたが、その前の大会会長との舞台裏での会話... 上手いですね。この辺が「脚本賞」なんでしょうね。
更には、ラストで表向きな文化じゃなくって、下層な民衆にボラットグロリアスなベネフィットをアメリカから見つける。一見ふざけてるようで、よーく出来た映画でしたよ。もうちょっと英語ガンバリます(笑)

(4.5点/5点満中:DVDにて観賞)