Go for Broke!
昨日まで放送していた「99年の愛〜JAPANESE AMERICANS〜」のお陰が、検索ワード「日系」とか「日系差別」とか「リチャード・アオキ」とか「ユリ・コチヤマ」というキーワードでやってくる人が急に増えている。興味が向いてくれたのは嬉しい事。私はアメリカに住むようになって、日系人を見かけて興味が沸いた。あのドラマでも描かれていたけど、海外に出ると日本人だという事を改めて意識するようになる。私が差別問題について関心を持つようになったのは、高校の時にホームステイした時の経験にある。ステイ先のホストファミリーの長男が夏休みでキャンプ中で、その長男を迎えに行くという事でホストマザーにくっ付いて出かけた時の事、大自然に囲まれた中でホストマザーと共に長男を探していたら、私よりも全然小さい小学生の高学年ぐらいの男の子数人がやってきた。その時、その男の子の1人は私の横を通る時に「ジャップ、ジャップ」と変な歌を歌っていた。まだ英語には全然自信のない時だったので、私はまず自分のヒアリング力を疑った。「え?」と振り返って、その男の子達を見ると意地悪な顔で笑っていた。1人だけバツの悪そうな表情をしてくれていた男の子が居たので、余計にそういう事なのだと感じた。今だったら強く言い返せたけれど、あの時は何も言えずにかなり悔しい思いをした。あの時からだいぶ意識が変わったように思う。日本に居たら逆に日本人としての意識はもっと薄かったかもしれないとさえ思う。
そしてあのドラマを見ていて感じたのが、やっぱり日本人は真面目。そして日本人の向上心は半端ない。どんな状況でも良い方向に持っていこうとするメンタリティは日本人は強い。
と言う訳でせっかくなので日系人にまつわる映画をまとめ。
- ユリ・コチヤマ
ロサンジェルス郊外で生まれ育ち、日系人と結婚してハーレムへ。そこで黒人差別廃止運動に目覚め、活動を人種差別廃止や政治犯囚人解放などに広げていく。マルコムXと交流があった事でも有名。ユリの本についてはこちら。
「Mountains That Take Wing: Angela Davis & Yuri Kochiyama / 日本未公開 (2010)」でアンジェラ・デイビスと対談。またモーガン・フリーマンがマルコムXを演じている「The Death of a Prophet / 日本未公開 (1981) (TV)」の冒頭に出演し、マルコムXについて語っている。
- リチャード・アオキ
オークランドの郊外で生まれ育った日系3世。日系人にしてブラックパンサー党員の幹部にまで上り詰めた男。パンサー解散後にはアジア系アメリカ人政治的同盟を結成し、オークランドを中心に活動。昨年2009年に他界。
「Aoki / 日本未公開 (2009)」はリチャード・アオキを追ったドキュメンタリー。
私も1986年にオスカーのドキュメンタリー部門にノミネートされた「Unfinished Business (1986) - IMDb」という作品を見つけ借りてきたので近々見たいと思う。私の心の姉も書いているが、この映画でインタビューを受けているフレッド・コレマツはアジア人として初めてアメリカのヒストリーデーに名前を刻むそうだ。