マイ・アメリカン・ジャーニー“コリン・パウエル自伝”―統合参謀本部議長時代編 (角川文庫)
- 作者: コリン・L.パウエル,ジョゼフ・E.パーシコ,Colin L. Powell,Joseph E. Persico,鈴木主税
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2001/03
- メディア: 文庫
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私が最近良く考える事なのだけど、黒人...とりわけ男性のイメージ。最近は、コリン・パウエルや更にはマーティン・ルーサー・キング・ジュニアのような温情派な人たちは、必ずと言っていい程に「アンクル・トム」の称号を付けられる。所謂、白人に逆らわない順応的な黒人。黒人の同胞から言われるこの言葉は決して褒め言葉じゃない。けれど、言葉を荒げて攻撃する人々...誰とは言わないけれど、そういう人達が好かれる。中には、ただ言うだけで行動なんてしてない人も居るのに。ラップとかでもそう。一番ハードでタフなイメージの人が好かれる。だから、フランク・ルーカスみたいな人が今持ち上げられそうな雰囲気になっているのかもしれない。実際に、若い子がフランク・ルーカスを「レジェンドだ」と書いているのを読んで愕然とした。
何を書きたいのか分からなくなってきたけれど...
私が一番言いたい事をコリン・パウエルはこの本で記しているのでそれを引用します。
自分たちは多様であるがゆえに力があるという事実に目を向けてください。自分が黒人であり、あるいは黄色人種に属し、また白人だということを誇りに思い、そこからインスピレーションがわくのを感じとってください。そこから力を引き出してください。他人の問題はさておいても、自分自身の問題は決して放置しておいてはいけません。決して、それを隠れ蓑にしたりベストをつくさない言い訳にしないでください
特に最後の1文。
彼等は何もしないで順応な訳じゃない。いいから殴ってくれと、右頬を突き出したのではない。道理を通す為に、道理で戦っただけの事。暴力で戦うのは、やはりそこに道理が存在しないからじゃないかと思う。確かに、アメリカという国...いやアメリカだけじゃなくどこでもそうなのかもしれないけれど、自分が日本人だというだけで不条理な扱いを受けた事もある。うちの夫もそう。うちの子供もそう。確かに、ムカついてやる気なんて失せる。でも、失せたままじゃ進歩しない。不利な状況でもやるしかないという事。やり遂げた後には、幾らでも文句言えるのだから。