Cast >> Samuel L. Jackson (Champ), Josh Hartnett (Erik), Kathryn Morris (Joyce), Dakota Goyo (Teddy), Teri Hatcher (Flak), Alan Alda (Metz), Harry J. Lennix (Satterfield Jr.) ...
Director >> Rod Lurie
Writer >> J.R. Moehringer (Original Story), Michael Bortman, Allison Burnett
Producer >> Bob Yari, Brad Fischer ....
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 4 Music >> 5
Resurrecting the Lies
エリック(ジョシュ・ハートネット)は、新聞社のスポーツ記者だった。有名なラジオDJの父を持ち、自分の息子テディの母も同じ新聞社で働いているが、エリックよりも有名で優秀な新聞記者で、2人は離婚寸前だった。中々いい仕事にありつけない焦ったエリックは、先日偶然に出会ったホームレス(サミュエル・L・ジャクソン)が、「チャンプ」と自らを呼ぶ、元人気ボクサーのボブ・サターフィールドだという事を思い出して、記事にしようとするが...
私は嘘が大嫌い。しかし、その嘘の種類も様々である。人を喜ばせる為の嘘から、犯罪に関わる嘘まである。この映画での嘘も、様々。嘘をつく事で見栄を張る虚栄の嘘。時代によって嘘をつかされてきた人など。虚栄の嘘をついてきた、主人公のエリックは嘘がばれた時に自分も傷つき、そして一番彼が愛している息子をまで傷つけた。また、時代というものに嘘をつかれてきたホームレスは、いつの時代になってもその嘘を克服できずに居て、その嘘の亡霊と共に行き続けているような男だ。この映画では、その嘘が見事に重なり合う。そしてお互いに手にしたい物を手に入れる。
サミュエル・L・ジャクソンはこの映画で、いつもとはちょっと違う演技を見せてくれている。ホームレスが抱えている人生の影、生きるという美徳、そして自分は優秀なボクサーだったというプライド。彼の演技にその男の全てが凝縮されているようだった。
嘘の裏側にはかならず真実がある。嘘はいつか必ずばれる。そして嘘は必ず誰かを傷つける。
(9/1/07:劇場にて鑑賞)