『Hollywood Shuffle / ハリウッド夢工場/オスカーを狙え!! (1987)』や『The Five Heartbeats / ファイブ・ハートビーツ (1991)』などで知られるロバート・タウンゼントが主演・監督の作品。この作品、フロリダ州マイアミ近郊の荒れた地域に住んでいる高校生を集め、彼等に本格的なハリウッド映画制作に参加してもらい、それを通して更生...というか希望を与えるという実験的な作品でもある。その舞台裏が『Believe』というドキュメンタリー映画になっている。まあ珍しい形の作品ですよね。
脚本にロバート・タウンゼントも参加しているので、彼らしい優しいハートウォーミングな作品。誰も傷つけないタイプ。でも今回はそれがちょっとだけ裏目に出ちゃったかも。本来なら彼が演じた役は野心家のバスケットボールコーチ。自分のキャリアアップの為、優秀な選手の大学進学を勝手に決めようとしている。でもタウンゼントにはそんな意地の悪さを全く感じさせないんだよね。彼の場合、使われた生徒役の方が合っていたかもだけど、まさかさすがに高校生役はね。必死で頑張っても報われないけれど、明るく元気に負けませんよ!っていうのが、タウンゼントの真骨頂だよね。上に挙げた『ハリウッド夢工場』も『ファイブ・ハートビーツ』も『The Meteor Man / スーパーヒーロー・メテオマン (1993)』もそうだった!まあでもこの映画でのキャラクターは結局はいい人なので、最後は良いんだけど、そこまでがやっぱり無理している感がある。
ロバート・タウンゼント作品でお馴染みのボビー・マッギーが出ていた!変なカーボーイ役。懐かしいなー。そして相変わらず!この人がいると「嗚呼、ロバート・タウンゼントとキーネン・アイヴォリー・ウェイアンズ作品だわ!」って思える俳優。ちなみにこの映画ではプロデュースまでしているらしい。プロデュースと言えば、元NBAチャンピオンのアイゼイア・トーマスも参加!本人役で映画にも登場しているよ!
とは言えですよ、この映画で好きなのがロバート・タウンゼントとローレンス・ヒルトン・ジェイコブスがバスケットのコーチをしている所!そうだね!!『Cooley High / 日本未公開 (1975)』では体育館でバスケットやっていた2人(実際にはコーチーズが割って入ってシュート決めるだけのシーンだけど)ですね!!『Cooley High』の内容から、ローレンス・ヒルトン・ジェイコブスが演じたコーチーズがぁああああああ!!と分かる人には号泣シーンだね。
(3.5点/5点満点中:7/26/15:TVにて鑑賞)