Cast >> Stephen Tyrone Williams (Dr. Hess Greene), Zaraah Abrahams (Ganja Hightower), Rami Malek (Seneschal Higginbottom), Elvis Nolasco (Lafayette Hightower), Thomas Jefferson Byrd (Bishop Zee), Joie Lee (Nurse Colquitt), Felicia Pearson (Lucky Mays), Cinque Lee (Ellington Christopher), Raphael Saadiq (Vocals / Guitar) ...
Director >> Spike Lee
Writer >> Spike Lee, Bill Gunn (original film)
Producer >> Spike Lee, Chiz Schultz
Genre >> Horror
Country >> USA
総合ポイント 2.25点/5点満点中
内容 >> 2 演技 >> 3 演出 >> 2 音楽 >> 2
"Drinketh my blood abideth in me, and I in him"
ドクター・ヘス・グリーン(ステファン・タイロン・ウィリアムス)は考古学の権威だ。ブルックリンの博物館でアシャンティ王国時代の剣が見つかり、ヘスはその剣を預かった。家には今アシスタントとしてヘスを手伝うハイタワー(エルヴィス・ノラスコ)が居たが、どうも精神的にやられており自殺願望があった。何とか止めたヘスだったが、翌朝、剣でハイタワーから刺されてしまった。ハイタワーは銃で自殺。その音でヘスは意識を戻した。ヘスの刺された傷は消えていた。自分の銃で自殺をしようとしたが出来なかった。そしてハイタワーの流した血を見て、床に這いつくばってヘスは血を飲んだ。しばらくすると女性から電話が掛かってきた。ガンジャ・ハイタワー(ザラー・エイブラハムス)と名乗るハイタワーの妻だった。夫の行方を捜していた。お金の無いガンジャは強引にヘスの所に泊まる事になるが...
70年代の知られざる名作『ガンジャ&ヘス』をなんとスパイク・リーがリメイクした作品。とても意外な組み合わせである。ビル・ガンが制作した『ガンジャ&ヘス』は時代の先を行き過ぎていた甘美でサイケデリックで官能的で刺激的な作品だった。ビル・ガンのオリジナル版を観たら絶対に色々なシーンが脳裏に焼きついてしまうし、サム・ウェイモンの音楽は恐怖心を掻き立てる最高の旋律だった。スパイク・リーは物語やプロットは割りと忠実にリメイクしようとしているが、台詞を足して説明し過ぎで、オリジナルの気味の悪さと甘美さとインテリジェンスを失っていた。そしてこの作品ではさすがにスパイクぽい台詞は全く合わなかったし、無理矢理過ぎている。
ビル・ガンの『ガンジャ&ヘス』も中毒性の怖さを描いていたが、それだけではなかった。甘いから惹かれ中毒になった訳じゃなかった。血は人にとっての生きていく為に大事なもので宝であった。人の命は宝なのだ。そこまで描ききれていなかったのである。
(5/28/15:DVDにて鑑賞)