所謂モキュメンタリーのコメディ。撮影してますよっていうのを撮って映画にしているアレね。なんで見たのか分からないけど、多分Netflixでススメられたのかな。多分そうでしょう。
白人男性2人がゲトーを思われる所で撮影していた。彼らはギリシャ神話をゲトーを舞台にして描く!という野望があった。しかしそこにたまたま通りかかった黒人3人組。別に2人を脅すわけでもなんでもなく、撮影の邪魔になるからどいてと言われたけど、そのまま歩いていただけなのに、白人男性が怯えて「いいよ、カメラ持っていけよ!」と逃げてしまった。「え?」となった3人だったが、くれるなら貰おうと思った。しかも2人は編集できる機材も積んだトラックまで鍵をつけたまま逃げてしまったのだ!なら、俺たちで何か撮ろうか?と、彼らは俺たちLAのヒップホップ文化を撮ろうぜ!と、彼らの彼女たちも混ぜて撮る事にした。なら「Project Blowed」だろ!と、彼らはMyca 9やMedusaに2Mexなどから話しを聞いて撮っていった。しかし途中で警察に捕まりそうになり、カメラを置いて彼らは逃走。カメラやフィルムが最初の白人たちに戻るが...
という訳で、モキュメンタリーなんだけど、途中でその撮る人たちが変わっちゃうという面白いテーマ。そこにはハリウッドに蔓延る偏見や差別に馬鹿馬鹿しさ、そしてステレオタイプなどが描かれている。って書くと面白そうだよね。でもそこまで面白い訳じゃないんだな。何かごちゃごちゃしている。流されている映像、つまり私達観客が見る映像は、黒人たちが作っている映像が見れる訳で、その編集工程をナレーション風に聞きながら見る事になるの。それがね、なんかごちゃごちゃしている。でも面白いのが、LAのアンダーグラウンドなヒップホップが垣間見れる所ですね!Myca 9とかMedusaとかは、エヴァ・デュヴァネイが制作の『This Is the Life / 日本未公開 (2008)』でも見れた人たち。グラフィティとかブレイクダンスとかもちょこっと出てきます。後は映画を撮る事になる3人の何気ない生活っていうのも面白いですね。彼女との喧嘩とかね。
でも人種ステレオタイプはちょっと過激に描き過ぎかな?なんていうか、白人側を徹底的に悪く描いている。ゲトー&黒人に怯えすぎで、成功したらコカイン漬けで、寿司の女体盛りパーティとかまでやっちゃって... とは言え、黒人側も女性たちが話し方も考え方もゲトー過ぎるし、短絡過ぎるかなー。
タイトルは「カメラを盗む者たち」という意味合い。でも、この物語ではカメラは盗まれたんじゃなくて、置いていかれたって感じだよね。なんていうか、カメラというよりフィルムが白人監督達に盗まれたって感じじゃない?かと。
LAのアンダーグラウンドなヒップホップが大好き!!というよっぽどというか、そんなマニアな貴方にはおススメです!あと、オリビア・ワイルド好きな人ね!彼女がチョイ役で出演しております。ってか、よくここのこんな役からあそこまで出世したものだと感心するレベル!酷い役だったよ。ってこの週は2回もオリヴィア・ワイルドに映画で遭遇したわ!
(3.25点/5点満点中:10/17/14:DVDにて鑑賞)