チャビー・チェッカーが出ていたので見てみました。レッツ・ツイスト!ってな訳で。まあ想像通りではありましたね。当時向けのティーン映画。それでもチャビー・チェッカーは出ているし、『This Rebel Breed / 暴走する反抗族 (1960)』みたく当時を反映する面白さはあるかな?と期待したんですが、ふむ。ちなみにチャビー・チェッカーはこの映画の大事なメインテーマである「ツイスト」を流行らせた一人者。日本でツイストと言えば、世良公則とか永ちゃんとかロック色が強いよね。リーゼントで皮ジャンで...みたいな硬派なイメージ。そのイメージで見ちゃうと、この映画は...
やり手の若いタレントマネージャーのミッチ・メイソンはジミー・クックとそのバンドのマネージメントをしていたが、彼らはクラブにたった12人しかお客を呼べなかった。メイソンとクックはそれで仲たがいをし、決別。メイソンは新しいタレントをニューヨークで探そうと向かう。その途中、寝るために立ち寄った小さな街アルパイン・ピークスにて、みんなが同じダンスホールに向かう事を知る。物は試しと、メイソンはそこに向かうと、人々は皆、紙やすりで靴底を磨いていた。不思議に思うメイソン。クレイというシンガーが歌いだすと、みんなが一斉にホールに飛び出した。そして腰を大きく振り熱中しながら踊っていたのだった。そんな光景を初めて見たメイソン。これだ!と思い、ダンスを先導していた若い兄弟デュオのティナとラリーに声を掛ける。一緒に有名なろう!と。しかし、その為にはニューヨークの大物ブッキングエージェントのジョーの助けが必要であった。しかしジョーの娘デビーはメイソンに夢中で、あれこれとちょっかい出してくるが、メイソンはその気が全くなく参っていた。周りにもデビーには関わらない方がいいと忠告を受けるが、ティナとラリーの為に仕方なくジョーに話しを持ちかける。しかもメイソンは若いティナに心を奪われていたのだった。しかし案の定、ジョーとデビーはメイソンに色々と仕掛けてきて、メイソンはチャビー・チェッカーに助けを求めるのだった...
って、リーゼントがサラサラ髪のようになっちゃうような腰が抜けるプロットでしょ?だったらまだ先に書いた『暴走する反抗族』の方がツイストに合っていたと思うわ。途中は、白人のダッさいオバちゃん達までツイストに熱中して...って、こらっ!って感じでした。ツイストのカリスマであるティナとラリーも結構ダサい。しかも最初はメイソンも「ビジネスのため...」ってティナに近づくのよ。まあ色々と突っ込みどころが多い作品でした。デビーは、日本のTVドラマ『昼顔』のノリコ(はーい、ハマってまーす!)みたいに自己中で周り全く見えない女性。パパを使いながら、暴走するのが面白い。でも最後はアッサリ!あー、ノリコも最後はこのデビーちゃんみたいに最後は物分りが良いといいのですが... メイソンは北野先生みたいに溜めないので、ガツガツとデビーちゃんに言い返すのも面白いですね。ってズレました。
まあ、なんていうか、今ならインターネットで瞬時にアメリカの流行なんて日本にも入ってきますが、この当時はこういう風に映画が大きかったんだろうなーとは感じました。今だったら、Nae NaeにShmoneyだね。っていうか、Nae Naeも古い位。今はShmoneyの時代。この前のFIBAワールドカップで優勝したUSAチームも、優勝カップを手にShmoneyやってたもんね。
って、チャビー・チェッカーが報われてないんですよね... ってか、チャビー・チェッカーの本物のツイスト見ていただろうが、メイソン!!って思うんですよね。オリジナルである彼が報われていない。数曲歌って、踊ってみせただけ。チャビーに敬意を払っているようで、そうでもないんだよね。ツイストも元は黒人の人々が踊っていたスタイル。奴隷時代まで遡れるらしい。それとザ・マーセルズというグループが見れたのは嬉しい。けど「Twist & Shout」のアイズレー・ブラザースが出ていたら、それはそれでこの映画もカルト映画になれたかもね?いや、この話じゃ無理かな??
(3点/5点満点中:9/13/14:DVDにて鑑賞)