Small Steps, Big Strides: The Black Experience in Hollywood / 日本未公開 (1998) (TV)
Cast >> Louis Gossett Jr. (Host/Narrator), Donald Bogle, Diahann Carroll, Ruby Dee, Gregory Hines, Fayard Nicholas, Harold Nicholas, Nichelle Nichols ...
Director >> Velma Cato
Writer >> Velma Cato
Producer >> Velma Cato
Genre >> Documentary
総合ポイント 4.5点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> N/A 演出 >> 5 音楽 >> 4
"It can't blind us"
現在スクリーンで輝くデンゼル・ワシントンやウィル・スミスといった俳優達。しかし彼等の先駆者たちは多くの犠牲を払いながら、スクリーンで黒人のイメージを演じてきたのだった。名優ルー・ゴセット・ジュニアが、その歴史を紐解く。
映画が誕生したと同時に黒人俳優は誕生した訳ではなかった。黒人役ですら黒人が演じる事が出来なかったのだ。白人俳優が焼いたコルクを塗っていた「ブラックフェイス」という屈辱。リアリティさを求めた監督により、門が開かれた黒人俳優たち。しかし彼等が演じられるのは、本来の姿とは全く違い道化となった黒人のイメージだった。誰にも真似出来ないようなタップの才能があったビル・ボジャングル・ロビンソンですら、素晴らしいタップを踏むも与えられた役はドアマンだったりバトラーだったりした。ハティ・マクダニエルが初のオスカーを獲得し、ようやく平等に機会が与えられるようになる。そしてポール・ロブソンが登場し、社会的にも活躍していき、レナ・ホーンやニコラス兄弟にサミー・デイビス・ジュニアというスターが誕生していく。そして50年代にシドニー・ポワチエが登場すると一気に好転していく。
そんな当時をニコラス兄弟やダイアン・キャロルにルビー・ディと言った一流のスター達が生き証人として当時を語る貴重なドキュメンタリーだ。しかも映画創世記の珍しい映像などもあり興味をそそられる。
ゴセットが語る。「確かに(映画・俳優に対して)沢山の失意はあったし、沢山のステレオタイプもあった。しかしそんな事で我々が彼等の才能に対して盲目になる事はなかった。少しずつ一歩一歩、映画毎、シーン毎ではあったが改善していった。そして最後には大きな歩みとなったのだ」と。
(7/6/14:DVDにて鑑賞)