God Loves Uganda / 日本未公開 (2013)
Director >> Roger Ross Williams
Writer >> Roger Ross Williams, Benjamin Gray, Richard Hankin
Producer >> Roger Ross Williams, Julie Goldman
Genre >> Documentary
総合ポイント 4.75点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> N/A 演出 >> 5 音楽 >> 4
Neocolonialism
前作の「Music by Prudence (2010)」でオスカーのドキュメンタリー部門を受賞したロジャー・ロス・ウィリアムスが、アメリカの福音派のキリスト教の伝道師達がアフリカのウガンダにてアンチ同性愛法に影響を追うドキュメンタリー。
アメリカの中西部カンザスシティにて、キリスト教福音派の教会である国際祈りの家(通称IHOP)では、ウガンダの孤児たちを救うという目的で、そこの教会に熱心に通う若者たちが準備を始めていた。「銃やナイフという物でなく、聖書で世界を征服するのだ」と牧師が熱ぽく語り、若者たちは陶酔しきっていた。そしてアメリカの東海岸ボストンにはウガンダでキリスト教のリサーチをしていたザンビア人の牧師カプヤ・カオマが居た。彼はウガンダから逃れるようにアメリカにやってきたのだった。理由はひとつ。ウガンダのLGBT活動の支持をしたからだった。アメリカにやってきて、彼はウガンダとIHOPと同性愛の権利についてリサーチしている。ウガンダの地で25年間も聖職についているクリストファー・センヨンジョは、ウガンダでは存在を否定されている同性愛者たちに語り掛ける。「貴方たちはありのままでいなさい」と。しかし彼もまた教会を首になったのだった。一方で、アメリカからやってきたIHOPの面々はアメリカの豊かさをウガンダの若者たちに見せ付ける。そして貧しくて彼等に物を売っている子供たちに言うのである。「神を信じれば、永遠の命が与えられるんだよ」と。
価値観の押し付けというよりも、一種の呪文のようだった。とは言え、そんな言葉を発したアメリカの若者たちも、「キリスト教徒として孤児を救う」という呪文にかけられているようだった。新しい植民地主義。恐ろしい。
(5/29/14:DVDにて鑑賞)