The Trip to Bountiful / 日本未公開 (2014) (TV) 1233本目
観るのが遅くなってしまいましたが、3月辺りにライフタイムチャンネルで放送されたTV映画。というか、元々はブロードウェイの有名な劇。80年代にも映画化されている。オリジナルのブロードウェイ劇では、あのリリアン・ギッシュが主演だった。今回はブラックムービー界が誇る名女優シシリー・タイソンが主演!なんでもタイソンはこの舞台のこの役を演じる事が夢だった。なので79歳という高齢ながら30年ぶりにブロードウェイに復活したのよ!しかも去年の4月から10月まで、187公演を見事成し遂げた!しかも舞台の最高峰の賞であるトニー賞の劇部門で主演女優賞を見事に受賞しました!
1940年代テキサス州ヒューストン。その大都市のアパートに暮らしていたのが、ミセス・ワッツ(シシリー・タイソン)。息子夫婦のルーディ(ブレア・アンダーウッド)とジェシー・メイ(ヴァネッサ・L・ウィリアムス)と同居していた。家事などはミセス・ワッツがしていたが、事あるごとにミセス・ワッツとジェシー・メイは衝突。姑・嫁戦争は朝だろうが、夜中だろうか起こってしまう。そんなジェシー・メイには年金のお金は渡したくなく、こっそりと隠していた。それもジェシー・メイには許せなかった。ミセス・ワッツは生家に帰りたかったが20年も実現できずにいた。ルーディにはヒューストンで仕事があり、それは実現不可能であった。またジェシー・メイと衝突するミセス・ワッツ。さすがに堪忍袋が切れて、ミセス・ワッツは年金の小切手と共に家出をしてしまう。実家のあるバウンティフルまでの切符を買おうとするが、バウンティフルは聞いた事もないと言うチケット売り場の男。仕方なくその手前までのハリソンまでの切符を買った。バスの待合所で若い女性テルマ(キキ・パーマー)に出会い、話し込むミセス・ワッツ。テルマもハリソンまで行く予定だったのだ。しかしルーディとジェシー・メイはミセス・ワッツを追い、待合所まで来ていた。ミセス・ワッツはバウンティフルまで帰る事が出来るのか?
と、どこにでもある嫁・姑問題。20年もバウンティフルに帰る事が出来なかったミセス・ワッツは、故郷への思いを募らせるばかり。その横で、ミセス・ワッツの一挙一動にイライラしている嫁。私はまだ孫がいる年代ではないので、嫁の立場だけど、ヴァネッサ・L・ウィリアムスは見事に鬼嫁を演じてましたねー。もうやりすぎ?って位に鬼嫁。シシリー・タイソン演じるミセス・ワッツが可哀想で、可哀想で... でももう一つの80年代の映画版では、このミセス・ワッツのキャラも曲者だったらしい。テルマという別の女性に出会った事で、ミセス・ワッツも少し考えを変える。しかもずっと思い続けていたバウンティフルは、今やゴーストタウン。友人もみな亡くなっていた。帰る場所は無かったのである。うぅ、身につまされる... 私の故郷の川崎がゴーストタウンになる事はまずないだろうけど、故郷が遠くなった感じはする。
アパートで走るミセス・ワッツの姿が可愛すぎー。嫁に激怒されるんだけどね。なんていうか、ヨーダが走ったらこんな感じ?って思っちゃった。
シシリー・タイソンとヴァネッサ・ウィリアムスは舞台からのキャスティング。舞台ではキューバ・グッティング・ジュニアがルーディを演じていたが、スケジュールの都合で途中降板。そしてテルマ役にはコンドラ・ラシャド。「コズビー・ショー」のお母さんで超有名なPhylicia Rashad / フィリシア・ラシャドとスポーツ解説者アマード・ラシャドの娘さんで、今は舞台女優として有名。このTV映画版には別の舞台「ロメオとジュリエット」で出演出来ず。その舞台「ロメオとジュリエット」で共演したオーランド・ブルームと噂されている。なんでもミランダ・カーとの離婚の原因になった!とかまで言われている。ので、今回は若手キキ・パーマーが出演。彼女は子役から見事に大人の女優に転進しましたねー。
というか、最近ライフタイムチャンネル率高いね。月1で黒人が主役の作品を放送している気がする。っていうか、あのシシリー・タイソンの夢であった役を見せてくれてありがとー、ライフタイムー!
(4点/5点満点中:5/9/14:TV録画にて鑑賞)