Cast >> Chadwick Boseman (Lt. Samuel Drake), Tory Kittles (Sgt. Devon Carter), Billy Zane (Marshall), Peter Greene (Peter Krebbs) ...
Director >> Mischa Webley
Writer >> Mischa Webley
Producer >> Jonny Gillette, Zach Hagen
Genre >> Action
Country >> USA
総合ポイント 4.5点/5点満点中
内容 >> 5 演技 >> 4 演出 >> 4 音楽 >> 5
"I'm ghost now"
イラク戦争帰還兵のドレイク(チャドウィック・ボーズマン)は、モーテルを転々としながら、ポートランドにて夜のタクシードライバーをしていた。マーシャル(ビリー・ゼイン)が開催している帰還兵を集めたミーティングにたまに参加するが、ただ椅子に座っているだけだった。そのドレイクのタクシーに2人組みが乗り込んできた。彼等は軍の請負業者のえらい人たちで、カーター(トリー・キトルズ)という軍人が任務中に逃げ出し、オレゴンの山奥に要塞を作って住み着き、その業者にとって彼の存在は邪魔だったので、ドレイクに内密に殺してくれと頼んできたのだった。しかもカーターはドレイクの秘密を知っているという。逃げられない任務にしぶしぶドレイクは向かっていくが...
ロサンジェルスの街を震撼させた一人の男、クリストファー・ドナー。勤務していたLA市警に不信感を募らせ、マニフェストまで書いて一人ゲリラを決行した元軍人の男である。この映画はその事件にそっくりな物語だった為に、急遽VODとDVDとなって発売されたのだった。しかも主演は「42」のチャドウィック・ボーズマン。またとないタイミングである。しかし巷ではこの映画の評判は余り良くない。が、私は好きだ。美しく壮大なオレゴンやワシントン州の景色の中で、黒人の軍人同士のやりあう。そこには同じ仲間という葛藤がある。そしてトリー・キトルズ演じた男カーターの憎しみや憤りが理解出来る。だからこそのドレイクの葛藤や迷い。カーターの殺気とドレイクの憤り、何が彼等をそうさせたのか?戦争とは個人にとって何なのか?それで利益を得ている人たちとは?タイトルの「キル・ホール」。本当の意味での穴とは?答えは簡単なのだ。
体も心も痛めた本物の退役軍人たちが、ミーティングのシーンには登場して、彼等はその心を露にする。そんな彼等のぽっかりと開いた心の穴をどのように埋めてあげられるのだろうか?心が締め付けられるのだ。
(2/22/14:DVDにて鑑賞)