Gospel / ゴスペル (1982) 1192本目
ちょっと前にDVDで「Oh Happy Day」というのを見た。ゴスペルの名曲「Oh Happy Day」についてのドキュメンタリーだという事で見たのに、全然違って、ゴスペルのコンサート映像だった。そして調べてもこのタイトルはIMDBでも全然出てこない。色々と調べてみると、その「Oh Happy Day」は2004年に発売されたDVD。元は「Gospel / ゴスペル (1982)」としてPBSで放送され、その作品を幾分カットして出来たのが「Oh Happy Day」だという事だった。80年代は良くあった。元の作品をカットしたりして、別のタイトルでビデオ販売しちゃうアレ。それか...と納得して、早速手に入れてみたら、全然違う!いや、同じコンサート映像。でも曲は被っていない。なんでもこの元のライブが5時間くらいあるらしく、この「ゴスペル」がオリジナルなら、その「Oh Happy Day」は今で言うDVDのボーナス映像的。
という事で、1981年(1982年説もあり、調べたがどっちが正解か分からなかった)に、オークランドにある歴史的な劇場であるパラマウント劇場で行われたゴスペル音楽のコンサート映像。ザ・マイティ・クラウズ・オブ・ジョイ、シャーリー・シーザー、ザ・ホーキンス・ファミリー、ザ・クラーク・シスターズ、ジェームス・クリーブランド師・アンド・サウザン・カリフォルニア・コミュニティ・クワイアが出席している。マイティ・クラウズ・オブ・ジョイは、ファルセットにバスと聞かせるグループ。シャーリー・シーザーはストーリー・テリング的でシャウトする力強い歌手。ホーキンス・ファミリーはその名曲「Oh Happy Day」を生み出したので、アップテンポで明るい曲が多い。クラーク・シスターズは、さすがに息の合ったハーモニーが特徴的。ジェームス・クリーブランドは牧師でもあるので、もう教会そのもの。熱い。と、ゴスペルといってもその曲やスタイルも様々。
ジェームス・クリーブランドのドラマーが凄かった!中々止めないの。クリーブランドがドラムスティックを取り上げても、スペアのでたたき出す。仕方ないから、クリーブランドともう一人が連れ出してステージから下げても、戻ってきてまた叩く... そういう演出なんだろうけど、ドラマーの陶酔ぷりは、教会で失神している人たちの映像に似ている。まあ、あのような姿を見せられた日には、観客も同じように陶酔してしまいますね。こちらもいいのですが、観客の陶酔ぷりは「Oh Happy Day」の方がより明らかになっているかも。まあそれもあって、やっぱり黒人が教会に、そしてゴスペルに求めている開放感は特別。彼等の魂・リズム感・ハーモニー・シャウト・それぞれの声・ストーリーテリングというのは、神への心からの叫び!
(4.5点/5点満点中:1/31/14:DVDにて鑑賞)