アメリカのPBSにて放送されたジミ・ヘンドリックスのドキュメンタリー。マニア向けのこれでもか!というドキュメンタリーではないけれど、ジミヘンの基礎を抑えた初心者に優しいタイプのドキュメンタリー。というかさ、ジミヘンはたった27歳で亡くなってしまっているので、珍しい映像とかもうほとんど出回っているので、中々新たな発見!というのは、もう出尽くしているかと思う。っていうか、改めて27歳であそこまで自分の世界を確立したというのは、本当に凄いって尊敬する!私の27歳なんて、まだまだ青二才で子供だった。あんな世界観なんてもちろん全然無かった。私の27歳の頃なんて、誰も憧れてくれないよ。今でもだけどさ。
という事で、ジミヘンが生まれてから亡くなる27歳までを追う。お父さんのインタビュー映像や、ジミからお父さんへの手紙等も明らかになる。ミリタリーに入った時に書いた手紙。そしてミリタリーを出て、音楽でNYにいた頃の手紙。その手紙が面白かったー。ニューヨークはあんまり好きじゃなかった感じ。そしてそのお父さんがブルース好きで、ジミはお父さんのレコードコレクションの中のロバート・ジョンソンやBBキングにマディ・ウォーターズとかを好んで聞いていた。ジミの歌詞がたまにブルースぽいのも納得!
そしてジミといえば音楽を始める前にアメリカ陸軍に入っていたのは有名で、パラシュートの落下練習中に怪我をして健康的な理由で除隊したとなっているが、このドキュメンタリーでは多分早く音楽活動したくてわざと怪我したかも?と言っていた。
そしてあのファッション。こうやって観ていると、ジミヘンはラッパーのブリンブリン(ゴールドチェイン)の先駆けだね。
ステージでは、丸でギターと性行為でもしているような大胆なジミヘンだけど、プライベートでは全くのシャイな人...とみんな口を合わせたように言っていた。実際にテレビ出演してインタビューを受けている映像が流れたけど、確かにシャイぽい。一緒に観ていたうちの夫は「まるでマイケル・ジャクソンみたいな話し方だね!」と言っていた。確かにそんな印象もあるかも。インタビューを受けていたスタジオのエンジニアの人も「俺はジミのこのソフトな声が大好きなんだ」と興奮しながら話していた。
インタビューはポール・マッカートニー、スティーブ・ウィンウッド、ドゥイージル・ザッパ、アーニー・アイズレー、ビリー・コックス、そして恋人だった女性達などがインタビューに答えていた。誰が言ったか失念したが、ウッドストックでの星条旗の演奏を「あれは国にとってのサウンドトラックだ。あの演奏には(公民権運動やベトナム戦争などの)国の苦闘を感じる」と話していた。
ジミヘン最高!
(4.5点/5点満点中:11/5/13:TVにて鑑賞)