CrazySexyCool: The TLC Story / 日本未公開 (2013) (TV) 1167本目
私、リル・ママに土下座します!ごめんなさい!m(_ _;m)ペコリンこの映画を見る前まで、この人がレフト・アイとかふざけるな!とか散々書きました。先に発表されたスチール写真でも、モノマネ映画じゃないんだから酷い!とか、散々書きました。本当にゴメン!リル・ママ、凄かったよ。根性みせたよ!それにこの映画がテレビで放映された後、ずーーーーとツイッターでTLCがトレンド入りしてましたねー。ほぼ24時間近く。それもその筈、制作・放送したVH1では記録的な視聴率となり、今の所今年一番視聴率を稼いだTV映画となったらしい。
と90年代を代表する人気R&B女性トリオTLC。彼女たちはデビューと共に1stアルバムから絶大な人気。日本でも凄かった。特に黒人好きの女性の間では凄かった。当時、某在日米軍基地の周りは彼女達を真似した女の子が一杯だった!T-ボズの髪型をマネしていたり、チリのボーイッシュなんだけどセクシーな感じをマネしたり、レフト・アイのやんちゃぽい所マネしていたり... と、私はどれも似合わないの分かってましたので、やってませんけどね。でもみんながやりたくなっちゃうようなチャーミングさが絶大だったのが、TLC。アン・ヴォーグは真似したくても出来ないけれど、TLCは出来ちゃうかも?という親近感があったよね。
そんな彼女達のサクセスストーリー。ティオン(ドリュー・シドラ)はアトランタの有名ローラースケート場ジェリー・ビーンに居た。本格的なダンスを披露している男性グループに入りたかったが、女性という理由で才能はあったが入る事を認められなかった。女性グループから声が掛かる。歌手で有名なペブルス(ロシェル・アイテス)へのツテがあり、アトランタで女性グループを探している事を知る。仲間のクリスタルと、自分のキーボードでラップをしていたリサ(リル・ママ)を誘って、ペブルスの居るレコードレーベルLaFaceでオーディションを受ける。なぜかティオンとリサだけが呼び止められた。2人は気に入ったが、クリスタルは無理というペブルス。ペブルスは有名なダンサーのクラスに行く。バックダンサーをしていたレゾンダ(キキ・パーマー)は、ペブルスがボーカリストを探している事を知り、ペブルスの元に駆け寄りアカペラで歌を披露した。レゾンダがティオンとリサの仲間となった。ペブルスは元々グループ名を「TLC」と考えていた。ティオンのT、リサのL、クリスタルのC。しかしレゾンダが入った事で「C」が無くなった。そこでティオンはT-ボズ、リサはレフト・アイ、そしてレゾンダはチリとなって「TLC」が完成されたのだった...
この映画の面白さは早いペース。TLCには長い下積みとか無い。デビューしていきなりスターとなった。そこはやっぱりペブルスとLaFaceのLAリードの采配があった。厳しいダンスレッスンとかはあったけれど、元々出来上がったスターがそこに居ただけという感じ。あんな感じを見せられてしまうと、さすがアメリカ!日本は勝てない!!と思ってしまう。そしてTLCといえばプロデューサーのダラス・オースティン。T-ボズが学校やジェリー・ビーンで知り合いだった男。アトランタにはそういう土壌があったんだよね。ちなみにジェリー・ビーンという所、映画ではシカゴが舞台ですが「Roll Bounce / ロール・バウンス (2005)」のモデルとなったのが、このジェリー・ビーン。
という事で、この映画ではかなりペブルスが悪く描かれております。彼女がTLCのお金を管理し搾取していたと。実際はどうか分からないけれど、映画ではこれくらいのファム・ファタールが居たほうが面白い!これまたロシェル・アイテスが良い感じに綺麗な悪女を演じてくれている。最近ではウェイアンズ兄弟の「White Chicks / 最凶女装計画 (2004)」でショーン・ウェイアンズが恋する美人記者を演じてましたよね。そしてペブルス自身は、ツイッター等で映画で描かれた事は嘘と弁明している。ついでに、この映画では歌が下手過ぎでTLCとしてデビュー出来なかったと描かれているクリスタルも当時のマネージャーと共にツイッターで事実を否定。歌えるもん!と怒っております。事実はペブルスはクリスタルにも契約を用意していたという事。多分それが事実だろうね。映画で描かれたようにオーディションからダメだったら「TLC」なんて名前考えてなかっただろうから、クリスタルの方の言い分の方がしっくりくる。あと、レフト・アイがソロで出す時に名前が挙がっていたのがマスターPで、マスターPがリサに入り知恵したマスターマインドみたいな描かれ方をしていたけど、実際にはシュグ・ナイトね。
あとアッシャーとチリの関係とか見たかったけど、なぜかカット。T-ボズとマック10の出会いとかも気になるけど、そこもカット!なんか知らない間にマック10居るみたいな。でもなぜか明かしているのが、T−ボズとジョデシィのダルヴィンが恋人同士で割りと長く付き合っていたという事!ジョデシィやっぱり凄いね。K-Ciがメアリー・J・ブライジなら、ダルヴィンはT−ボズとか。強そう。VH1は、次はジョディの映画作るべき!女関係に麻薬・酒に兄弟愛と面白い筈!!レフト・アイに関しては、かなり詳細が語られている。後に火事を起こしたNFL選手アンドレ・ライゾンとの出会いから描かれている。そのシーンが可愛い。小さいイメージのあるレフト・アイなだけに余計に可愛い!
ペブルスの悪女ぶりが面白い映画です。音楽界の裏。っていうか、こういう搾取はどの業界にもある。というか、上が下を搾取するのが、今の社会。この映画では「誰でも代わりなんかいるのよ!」って言葉で搾取されていく。それにしても、レフト・アイが意外とビジネスウーマンなのね。何かあるとレフト・アイがクライブ・デイビスに電話かけたり、色々と交渉していたみたい。T-ボズじゃなかったんだ!と、T-ボズの人がイマイチでしたな。ダンスも上手くないといけない所で、イマイチ下手だったし... そのT-ボズとチリ本人がプロデュースに加わったので、3人が滅茶苦茶仲良く描かれていたのが何か嬉しかった。もっとビジネスライクかと思っていたので...
ちなみにこの映画の監督チャールズ・ストーン3世が長編デビューしたのが「Drumline / ドラムライン (2002)」。その「ドラムライン」は、この映画にも出てくるダラス・オースティンが制作。オースティンの大学時代の思い出を描いたのが「ドラムライン」。という事でつながる訳です!!ちなみにストーンのお父さんは「Red Tails / 日本未公開 (2012)」等で知られるタスキーギ・エアメンの1人で、有名な著者。
(4点/5点満点中:10/21/13:TV放映にて鑑賞)