いやー、レオナルド・ディカプリオがカッコいいのは分かっていたつもりだけど、この映画のディカプリオは最高ね。たまに胸元がチラチラ見えたんだけど、結構ちゃんと体を作りこんだのか、筋肉と胸毛のコントラストがたまらなんねー。肩とか昔に比べるとガッチリしてたね。なんてふざけた事思ったんだけど、この映画は真面目なのよね。いかん、いかん。なんでこの時オスカーにまた嫌われたんだろ?って思ったら、「The Last King of Scotland / ラストキング・オブ・スコットランド (2006)」でフォレスト・ウィッテカーが取った年かー!そうか、彼の場合、嫌われているのもあるけど、タイミングも悪いんだね。あのウィッテカーには勝てないよね。無理。でも私はディカプリオ、嫌いじゃないよ。昔は割りと見てた。でも最近は見たいなーとは思っていても、まっいいか!と思い、いつも後回し。しかもこの映画、エドワード・ズウィック監督なので、やっぱり後回し。
この前、どこかの待合室にタイム誌だったかニューズウィーク誌だったかが置いてあって、ぱららーっと読んでいたら、アフリカの経済が急成長しているという特集があった。ガーナがキテいるらしいんだけど、シエラレオネもかなり急成長しているらしく、その%が100%とかじゃなくて2・300%だった気がする。なにせぱららーと読んだので、ちゃんとした数は覚えていない。ごめん。でも、へー、シエラレオネがね!と驚いたのは覚えている。てっきり、ナイジェリアが1位だと思っていたので、ガーナが1位でシエラレオネが2位だったのにとにかく驚いた。急成長率だから、実際の経済力とは違うんだよね。と後で冷静に思った。という事で、この映画はそのシエラレオネが舞台。この映画でも描かれていた内戦のせいで、平均寿命が最下位だった事でも有名。内戦によって全てが破壊されていく様を描いている。少年兵や鉱山での働き手として男達が連れ去れていって家庭が破壊。妻や娘達はどこかでレイプされちゃう可能性が高い。内戦で使う武器調達の為にシエラレオネの貴重なダイアモンド鉱山が無残にも掘られていく。そしてそれら全てを上手く操っているのが、他から来た白人の人々。レオナルド・ディカプリオが演じた傭兵だったり、ダイアモンド商人のトップだったり、傭兵のトップだったりする。その中で、レオナルド・ディカプリオ演じた男が、アメリカ人ジャーナリストの女性から助けを借りて償いしていく。いや、そこは良いんだよ!この映画のレオナルド・ディカプリオは最初にも書いた通り最高だった。でもね、やっぱりシエラレオネの人々が何か見えてこなかった。悪や善かのどっちか。もちろん、善人は救われるべきだといつも思う。でも、ジャイモン・ハーンスゥ演じたソロモンはあそこまで救われなくても良かったかなーとは思った。家族がまた一つになるだけの方が良かった。あのダイアモンドはシエラレオネで眠るべき。だから、何か最後がフニャってしてる。まあね、エドワード・ズウィックらしいんです。だから「Glory / グローリー (1989)」以降はあんまり見ないようにしていたんです。この映画の悪人であるRUFが、大音量でラップ聴いてたりするのは、もうウンザリ。ラップ=悪の音楽ってハリウッド映画ではなってるよね。
やっぱりアフリカの問題はアフリカ人が描くのが一番。確かにディカプリオみたいな世界的なスターが出演すれば、こういうアフリカの問題が世界に一気に伝わる事になるので、効果は抜群。興味のない人達も「少年兵なんているんだ」って思うだろうし、「紛争ダイアモンド」なんていうのがあるんだ!と思ってくれる。でも、アフリカ映画を見慣れていると「ハリウッド映画がアフリカ問題を搾取してるな」って、思っちゃうんですよ。別に白人監督だからとか言ってるんじゃないんですよ。南アフリカのダレル・ジェームス・ルートだったら、この映画をもっと上手く描けたかもね。アクションシーンは面白くなくなっちゃうかもだけど。
(4点/5点満点中:1/30/13:DVDにて鑑賞)