"30 for 30" One Night in Vegas / 日本未公開 (2010) 1019本目
以前から何度か書いているアメリカのスポーツチャンネルESPNが30周年を記念して制作した30人の監督による30本のスポーツ映画「30 for 30」シリーズの一本(って、やっとちゃんと丁寧に説明した気がする)。このシリーズ、何でか分からないんだけど、なぜかDVDになっている作品とそうでない作品がある。これはなぜかDVDになっていない筈。でもさ、マイク・タイソンとトゥパック・シャクールの事だしさ、監督は「Dancing in September / TVショウ/夢と野望の間で (2000)」のレジー・ロック・バイスウッドだし、ものすごい見たかったんだよね。そしたら、やっとテレビで再放送した。ラッキー過ぎるよね。
と、先に触れたようにマイク・タイソンとトゥパック・シャクールについて。ご存知の通り、トゥパックはマイク・タイソンの試合を見た後に殺された。その2人にはとっても親密な関係があり、両者は同じような運命を共有していた。マイク・タイソンがレイプ容疑で逮捕され実刑となれば、トゥパックも数年後にやはりレイプ容疑で逮捕された。2人共に間違われやすい性格だったのもあって、2人には特別なコネクションがあったように思えた。言葉なんて要らない的な友情。マイクもトゥパックとの初対面の時の印象を「怖いものしらず」と答えていた。何か一瞬で感じたんでしょうね。ファイターとしての動物的感覚というか。トゥパックの人生を振り返りながら、自分の人生も振り返るマイク・タイソン。思わず涙を浮かべるんです。その映像だけで2人を語るに十分でしたね!
他にもアーネスト・ディッカーソンが「Juice / ジュース (1992)」のオーディションについて語ったり、ミッキー・ロークが「Bullet / ハード・ブレット/仁義なき銃弾 (1996)」の撮影秘話と語ったりしてます。話を聞けて一番良かったと思ったのが、あの有名になったトゥパックの最後の写真を撮った人の話が聞けた事。写真では死を知っていたかのようななんともいえない無表情な顔をしていたトゥパックに見えたが、実際にはいつも通りの一般人にも気さくなトゥパックだったらしい。
トゥパックがマイクの試合に行く前に20分で作り上げたマイクの為の曲。つまりトゥパックにとっての最後の曲。
(4.75点/5点満点中:7/27/12:TVにて鑑賞)