Green Eyes / 日本未公開 (1977) (TV) 1017本目
久々に見ました。主演のポール・ウィンフィールドが大好き。私が選ぶベスト名優の5位までには確実にランクイン。IMDBでの評判を読んで、ものすごく見たくてEbayで競り落としたんですよ。ビデオですけどね。なのでビデオからDVDに落としました。うーん、やっぱりポール・ウィンフィールドは素晴らしい!!もし今も彼が生きていたら、オバマ大統領の同性婚支持の表明をどう感じていたんだろう??とかも思う。ポール・ウィンフィールドは70年代に主演として活躍した俳優の1人。ちょうどシドニー・ポワチエとデンゼル・ワシントンの間の世代。でも2人のようにハンサムではなく、ハナ肇系。それで主演を務めてたっていうから、すごいでしょ!演技力は半端なかった。私はデンゼルよりも巧いと今でも思ってる。まあ70年代だけど、世間はそんなに同性愛には開いてなかったよね。実はその頃に活躍した俳優でも同性愛者は存在していた。でもみんな隠してたけどね。(まあこの頃の同性愛者の俳優については、いつかチャンスがあるなら絶対に書きたい!)その中で、ポール・ウィンフィールドだけは、オープンだった。オープンというか、隠してなかった。カミングアウトするとか活動するとかじゃなくて、隠してなかったんですね。生き様もカッコいいよね。
そのポール・ウィンフィールドが主演のベトナム映画。と言っても、戦闘系の映画じゃない。ベトナム帰還兵。戦争を終えて、故郷に帰ってくるけど、ベトナム帰還兵は歓迎されない。ベトナムに行く前の仕事は、戻ってきてから職場復帰出来る筈だけど、簡単に首になっていた。これはイラクやアフガンに行った兵士達もそうだったが、週末に州兵やっていたうちの義理の兄が同じように戻れなかった。半年位してから、戻れたみたいだけど。まあお国の為に命張って頑張ったのに、酷い仕打ちばかり。そんな時に思い出したのが、ベトナムに残してきた子供。子供のお母さんによれば、子供はウィンフィールド演じた男のように「緑色の目」をしているという。アメリカに居ても…って事で、ベトナムに戻って、その子供を捜すけど、ベトナムには戦争孤児が沢山いて中々見つける事が出来ない。しかも、その「緑色の目」の本当の意味を知った時に、滅茶苦茶切なくなりますわ。ベトナムの戦場から帰り、アメリカでは生きがいを失った男が、今度は戦場だったベトナムの地で別の生きがいを見つける。ウィンフィールドは、本当にこういうドラマをやらせたら天下一品。ウィンフィールドには、アメリカ人が失った情があるんだよねー。他の人がこういう役やると、胡散臭いんだけど、ウィンフィールドなら嘘ぽくない。また道徳を突きつけるだけの、説教くさい映画にもならないんだよね。最高、ウィンフィールド様!!
(4.75点/5点満点:DVD(元はVHS)にて鑑賞)