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ラターシャ・ハーリンズ事件から20年、黒人と韓国人の今の関係

ロドニー・キング事件と言えば、大抵の人があのLA暴動のきっかけとなった事件として知れ渡っている。そのロドニー・キング事件からたった13日後に同じLAで起きたのがラターシャ・ハーリンズ事件。事件はロドニー・キング事件が起きた場所からもっと南でイングルウッドの東でコンプトンの南にある韓国系が経営している酒屋で事件は起きた。オレンジジュースをリュックに入れたのを見た店主の女性が、ラターシャのセーターを掴んだのをキッカケに乱闘となった。椅子を投げた店主に対して、ラターシャは買おうと思っていたオレンジジュースを投げて、店を出ようとした。その時に店主はカウンターの下に忍ばせていた銃で、ラターシャの背後に向かって発砲。15歳の高校生ラターシャはその一発で命を失った。店主が見えなかったと主張するオレンジジュース代の2ドルを握りしめて。

と書けば、「Menace II Society / メナース II ソサエティー/ポケットいっぱいの涙 (1993)」の冒頭を思い出すだろう(両者の結末は逆でしたが)。黒人のコミュニティに店を構えながら、黒人が入ってくると、すぐに盗まれるという先入観に苛まれている韓国人店主。彼等はよりよい生活を求めて、アメリカのロサンジェルスに落ち着き、手に入る安い土地となると黒人が住むコミュニティでアメリカンドリームを夢見て働いた。しかし黒人は黒人で、自分達のコミュニティに店を構えても、一切関わらず、しかも偏見の目で見られ、しかも自分達を搾取した韓国人とは仲良くなれなかった。韓国人側も、実際に少なからず万引きや強盗等の被害で、やはり共存は出来なかった。

この事件とロドニー・キングの事件が引き金となり、LA暴動は起きた。黒人の鬱憤が溜まっていたのだ。

しかし時代はいつだって変わりつつある。本土、韓国と言えば、今はブレイクダンス等のBボーイ文化が花開いている。Kポップの人々は、最近はなんとあのテディ・ライリーと組んでいるそうじゃないですか!私も、Kポップにハマっているという黒人を何人か知っている。本人じゃなくて、「妹が本土で好きなのよ」なんていう話も聞いた。映画でも黒人と韓国人女性の恋愛をサラリとコミカルに描いた作品「Gas / 日本未公開 (2004)」なんていうものもあった。

その一方で、ロサンジェルスではないが、未だに韓国系と黒人のイザコザは多く、先日もテキサスで韓国系のガソリンスタンド店主がアフリカ系のお客と他の店よりもガソリンが高い事でいざこざになり、アフリカ系の男性が「お国へ帰れ!」と言い、韓国系の男性は「アフリカへ帰れ!」とやりあったという。黒人コミュニティは反発して、ボイコット騒ぎになったが、どうもこの騒ぎはどっちもどっちな気がする。ラターシャの事件とは全く違う。

ラターシャ・ハーリンズ事件から20年、ロサンジェルス地区の黒人所有のラジオ局KJLHが、特別番組を放送する予定。ロサンジェルスのアジア系と黒人の今の関係について話し合う。そこでラジオの司会者がブログで、今の黒人と韓国系の関係を投票で受けてつけている。私が見たときには「未だに良くない」が60%で、「前よりもいい」よりも上回ってしまっている。
Latasha Harlins…20 Years Later is the Relationship Between Blacks and Koreans Better? | Dominique DiPrima

ラターシャの事件から15年後に私が見たLAは、韓国系の人々はイングルウッドよりもハリウッドに近い北に巨大な韓国街を作っていて、どんどん南下していた。でもイングルウッドは避けていたようだったけど... 

そしてラターシャの事件から20年。生きていれば37歳。どんな大人の女性になっていたのだろうか?

アイス・キューブがこの事件の怒り任せで書いた為に批判された「Black Korea」。これを聞くと、タイトルの韓国となぜか中国人は批判されている。なぜか日本はこういう事では回避されている。でもオリエンタルの部分は、日本人も怒るべきかな...