The Fighter / ザ・ファイター (2010) 837本目
ボクシング映画は数あれど...また面白いボクシング映画も以外と数あれど... というか、面白くないボクシング映画の方が稀。やっぱりボクシングと映画は相性が良いのだ!今回はマサチューセッツの小さな町を舞台にしたボクシング映画。何とあのマーキー・マークが主役。っていうかさ、我々の年代ですと、あのカルバン・クラインのパンツのコマーシャルボーイだった彼がですよ... アンド・ザ・ファンキー・バンチを率いてフィーリイット言っていたあのやんちゃな男の子が、こんなに成長してオスカー作品に出る日が来るとは思わなかったのですよ!!まあそれを言ったら、「太陽の帝国」のあの可愛い坊やが、役作りとは言え禿げ散らかしてオスカー俳優になるとも思わなかったですけど... まあそんな話は置いておいて、映画。
マサチューセッツの小さな町で有名だったのが、クリスチャン・ベール演じたディッキー・エクランド。彼はボクサーで、現役時代にシュガー・レイ・レナードからダウンを奪った事で町のヒーローに。しかし今は麻薬に溺れている。マーク・ウォールバーグが演じるのが異父兄弟のミッキーもボクサーで、ディッキーがトレーニングしていた。しかしツキも無く、兄がそんな感じでちゃんとトレーニングも出来ずに負けてばかり。大事な試合で負けた事で、兄弟の心が離れていく。ミッキーは他のトレーナーに誘われたり、新しい恋人が出来たりと生活環境も変わっていく。そんな中、兄が弟のトレーニング代を稼ごうとし、恋人を売春させて...という所で警察に捕まり、刑務所へ...
この2人のママを演じているのが、オスカーに輝いたメリッサ・レオ。ここでもひじょーーに最低な生活を送っている女性を上手く演じてますね。彼女はディッキーとミッキーのプロモーターでもある。男の子はその2人だけで、後は女の子を5人位??もっと??授かっている。まあ正直、ディッキーとミッキーのお金を目当てに彼女達は生活してます。メリッサ・レオは今回の演技でオスカーを受賞しましたが、私は「フローズン・リバー」の彼女の方が神がかっていたと思う。もちろん不埒な兄を演じたクリスチャン・ベールも良かったし、主役を変えていく勝気な彼女を演じたエイミー・アダムスも良かったし、ボクサーの体作りを本格的にしたり、出身地でもあるマサチューセッツだから全面的に作品と取り組んだマーク・ウォールバーグも良かった。でもこの映画の隠れた主役はあの姉妹達だね...強烈!!彼女達の存在がこの映画の多くを語っている。
この映画はどのように物語を伝えていくのか、ちゃんと分かっている映画なんです。だから分かりやすくて面白い。
(4.75点満点中:DVDにて鑑賞)