127 Hours / 127時間 (2010) 836本目
上手いねー。やられた!オスカーにもノミネートされた作品。そのオスカーで司会を務めたジェームス・フランコが主演。昔から好きなのです。「Whatever It Takes / 学園天国 (2000)」の頃からね。結構長いでしょ。フランコがキャニオニングを1人で楽しむ男アーロンを演じている。キャニオニングとは、グランドキャニオンを代表するアメリカの西部の沢山ある峡谷でマウンテンバイクで遊んだり、水遊びをしたりする事。途中で迷子になった女性旅行者と水遊びをしたりする... でもこの映画を見る大体の人は、主人公が何かのトラブルに巻き込まれるというのは分かってるじゃないですか?どこでそのトラブルに巻き込まれてしまうんでしょう??という観客のドキドキ感を上手く使われた気もしましたねー。上手いんだ。本当に。
何としても生きるんだ!っていう勇気が貰えます。彼のその後を見ていると、本当に何としても生き残って良かったと思える。お母さんからの電話とか恋人からの電話にわざと出なかったりして、そういう何気ない事もこの経験の後には大きな後悔となって悔い改める。いろんな事をぶっちゃけて書いてあって、映画もそれを忠実に描いているように思う。ああいう状況でも人は成長していく、そして後悔しちゃうような事もしてしまう。いやああいう状況だからこそかもしれない。あの映画をちょっと思い出した。飛行機事故にあったスポーツ選手達が、既に亡くなった遺体を食べて生き残った「生きてこそ」という映画。自分が生きる為にどう決断するか... でも自分がこの状況に陥ったら...なんて怖くて考えられない。でもあるかもしれないんだ。それが人生だもの。
こんな状況の中で流れるビル・ウィザースの「Lovely Day」。全然ラブリーじゃないからこそ、スクリーンの中の主人公を追い込ませる。何かを考えさせられる。虎舞竜の歌じゃないけど、何でもないような事が幸せだったと...
(5点満点:DVDにて鑑賞)