The Least Among You / 日本未公開 (2009)
Cast >> Cedric Sanders (Richard Kelly), Lauren Holly (Kate Allison), Louis Gossett Jr. (Samuel Benton), William Devane (Alan Beckett), Cory Hardrict (Roscoe) ...
Director >> Mark Young
Writer >> Mark Young
Producer >> Mark Young, Julia Verdin
Genre >> Biography
総合ポイント >> 4/5点満点
Contents >> 3 Performance >> 5 Direct >> 4 Music >> 4
Footsteps in the garden
1965年ロサンジェルスの黒人移住地区ワッツにて大きな暴動が起きた。地域手で活動家として活躍していた若きリチャード(セドリック・サンダース)は、仲間に呼ばれ参加した所、何もしていないのに逮捕された。リチャードは夢だったコンピューター会社への就職も決まっていたので、無実を戦うつもりだったが、弁護士の説得で母が以前から希望していた神学校で2学期学ぶ事で司法取引され執行猶予となった。その神学校でリチャードは学校初の黒人学生となった。学校で用務員をしているサミュエル(ルイス・ゴセット・ジュニア)がリチャードにアドバイスするのだった...
実際にロサンジェルスであった話である。あのワッツ暴動が1人の青年の運命を変えてしまった。いや最初からこうなる運命だったのかもしれない。60年代という年代がこれまた面白い。「黒人初」というプレッシャーを抱えている主人公。最初親切な学長からはジャッキー・ロビンソンやマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師のようになるように仕向けられる。しかし若い主人公には耐えられない。あれが普通なんだと思う。キング牧師やロビンソンの忍耐力を改めて知らされる。そんな時に現れるのが、ルイス・ゴセット・ジュニアが演じた経験豊富な男性サミュエル。主人公に説教もするけれど、もっと奥の懐にも入ってくる。あの時主人公が一番必要としていた物をサミュエルは与えた。難しいのにそんな燻し銀な演技をサラりとみせるのがゴセット。
この主人公のモデルとなった本物は、後に「サミュエルはジーザスそのものだったよ」と語っている。やっぱりサミュエルが主人公の下に現れたのも、決められていた運命だったのかもしれないと思う。
(12/7/10:DVDにて鑑賞)