Cast >> Aaron Arefe (Anberber), Abiye Tedla (Tesfaye), Takelech Beyene (Tadfe), Teje Tesfahun (Azanu), Nebiyu Baye (Ayalew), Wuhib Bayu (Abdul), Araba E. Johnston Arthur (Cassandra) ...
Director >> Haile Gerima
Writer >> Haile Gerima
Producer >> Haile Gerima, Philippe Avril, Karl Baumgartner, Marie-Michelegravele Cattelain
Genre >> Drama
総合ポイント >> 5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
Try to find himself in hazy time
エチオピアの小さな村で母と兄が他人の女アザヌと共に、次男アンバーバ(アロン・アーフェ)の帰りを待っていた。アンバーバは片足が義足で夜中に悪夢でうなされていた。アンバーバは長く故郷を離れ、医療をドイツで学んでいたのだった。そこで仲良くなったのが同じエチオピア人のテスファイだった。2人は医療で祖国を救いたいと願い、テスファイは白人の妻との間に出来た息子をドイツに残し一足先にエチオピアに帰った。少し遅れてアンバーバも戻るが、そこはマルクス主義で真っ二つに分かれ、生まれ故郷の村にも戻る事が出来ない状況だった。そんな祖国でアンバーバも選択を迫られ利用されようとしていた。アンバーバはなぜ自分の足が義足になったのか、記憶を辿っていく...
70年代に黒人映画人が集う小さなコミュニティがUCLAにあった。そこにはチャールズ・バーネットやジュリー・ダッシュやジャマー・ファナカが集まり、パム・グリアも憧れて遠巻きに見ていたという。エチオピア出身のハイレ・ゲリマ監督もその中にいた。ゲリマ監督はアメリカの大学教授としても活躍し、生活の場をアメリカに置いている。その監督が描く故郷。映画には一つでもメッセージが込められていたら、それは観客のエネルギーになるものだ。この映画には一つだけでなく幾つもの大きなメッセージが込められているので、観客に与える影響は大きい。若い時に抱いていた野望は打ち砕かれても、また別の希望が宿るのを見ると熱くなる。
ゲリマ監督が得意とするディアスポラの観点からの大きなメッセージがこの映画には詰まっている。遠く離れたからこそ感じる故郷への愛、そして希望。その希望で心が温かくなり、この映画のメッセージは観客の大きなエネルギーになる。
(11/14/10:劇場(映画祭)にて鑑賞)