姉さん、大変です!このジェームス・ブラウンが凄すぎです!
この作品はティーン向けのコンサート記録映画。MTVアワードなんて無かったしグラミー賞だってまだTV放映されていない頃の作品で、A級スターが集まったコンサートがこの作品。コンサート映画のはしりで、続編的なコンサート映画も出来た。ジェームス・ブラウン、ザ・スプリームズ、マーヴィン・ゲイ、チャック・ベリー、スモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズ、ローリング・ストーンズ、ビーチ・ボーイズ等が参加。司会のジャン&ディーンがバイクでサンタモニカの会場に向かう所から始まります。そしてビーチボーイズの曲にのせて参加するバンド・歌手紹介。60年代的カッコ良さ。でも時代が時代だけに、会場に入っていく女の子は白人ばかり。映像で映し出される1階席の客席も白人の若者だらけ。でもJBやマーヴィン・ゲイが出るのに黒人の女の子達は??やっぱり2階席だけなんですか??と思っていたら、少しだけど1階席にも居た。という残念な思考が巡ってしまったのは、一番最初に登場したチャック・ベリーとその次に登場するバンドに関係がある。チャック・ベリーが2曲目でメイベリーンを披露。やっぱりカッコイイなーと感動していたら、次に出てきたバンドがなぜか同じメイベリーンを歌う。チャック・ベリーはそのバンドじゃないけど、同じような事をされたパット・ブーンを「Chuck Berry Hail! Hail! Rock 'n' Roll / チャック・ベリー/ヘイル・ヘイル・ロックンロール (1987)」で散々文句言ってた...と思い出し意気消沈。でもスモーキー・ロビンソン&ザ・ミラクルズのモンキーダンスのカッコよさに復活。そしてその次に登場がマーヴィン・ゲイ!わぉ!結構踊るー。そして次の女性シンガーが暗すぎなので、飛ばした。司会の2人も飛ばした。そしてビーチボーイズ。さすがだね一番人気。凄い歓声。次はイギリスから来たバンド。そしてザ・スプリームズ。可愛い。ダイアナ・ロスは「ベイビー」の歌詞が入った曲を歌わせたら世界一可愛い。あの頃のダイアナに「ベイビー」言われたらどんな男もイチコロだったと思う。そして別のバンドが一曲歌った後に満を持してジェームス・ブラウンが登場。もう全てを食ってしまいましたねー。今までが長い前座のような感じ。一気に空気が変わって、JBワールドでした。JBはトータルエンタテイメント。歌はもちろんの事、ダンスやステージ演出も素晴らしい。彼はコンサートの世界や歴史を変えたというのを目の当たりにします。そしてそのJBの後に登場しトリを務めたのがローリング・ストーンズ。ストーンズのライブの鬼という位素晴らしいバンドだけど、後日キース・リチャーズは「あの時JBの後に出るなんて間違いだった」と認めているらしいです。でもストーンズはその前に出ていたJB以外のバンドに比べたら、全然上のステージでしたよ。ミックもキースもJBに感化されたのか、とっても動きのあるエネルギッシュなステージだったし。ちなみにマイケル・ジャクソンの「スリラー」や「Coming to America / 星の王子ニューヨークへ行く (1988)」等で知られるジョン・ランディス監督は当時ティーンでこのコンサートを会場で見ていたらしい。当時の様子をボーナス特典映像で語ってた。彼によれば「トッツィー」等で知られる女優テリー・ガーがこのコンサートでゴーゴーダンサーとして出演しているらしい。
でもやっぱり主役はJBとフェイマス・フレイムズの皆様なのでした。
(4.5点/5点満点中:DVDにてモンキーダンスをしながら鑑賞)