A Farewell to Arms
オバマ大統領が米軍のイラク戦闘終結の宣言スピーチをした。
この戦争が始まったきっかけとなった大量破壊兵器は見つからず、7年5ヶ月に渡っておこなってきた任務でアメリカ人兵士の死者は4400人。今までの戦争の中では決して多い数ではないかもしれない。でも家族ある兵士が亡くなった訳で、その悲しみの数はその人数の何十倍・何百倍もの数になる。
先日名前をあげたマーシャルアーツの達人ロン・ヴァン・クリフは先日も書いたようにアメリカ海兵隊に所属していたベトナム帰還兵。彼は今でもPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩まされているという。あの素手で戦ったらおそらく兵士の中ではトップクラスに強いであろうあの達人ですらである。私の夫の兄や従兄弟もこのイラク戦争に参加させられた(あえてさせられたと書いておく)が、やはり帰還後の精神状態には驚かされた。
そして先日も日本のニュースでも放送していたが、イラク戦争帰還兵のホームレス問題もある。なんでも女性帰還兵のホームレス率が高く、年々その率が上がってきているとの事。
ブッシュが大統領時代に「Mission Accomplished(任務達成)」のスピーチをして物議を呼んだが、今回のオバマ大統領のスピーチでは「Accomplished(達成)」という言葉は使わず「End(終結)」という言葉を選んだ。
そんな中、まだアフガニスタンでは戦いが続いており、兵士も増やされている。
そして今日からオバマは中東和平交渉に入る。こちらはもう何百年も続く問題なので「End」は出来ないと思うが、無事にオバマ大統領が和平交渉を「Accomplished」してもらいたいと切に願う。