Cast >> Adam Rothenberg (Carter), Ethan Peck (Ellis), Mariah Carey (Krystal), Lance Reddick (Frank) ...
Director >> Aaron Woodley
Writer >> Russell Schaumburg
Producer >> Lee Daniels
総合ポイント >> 4.5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 3 Direct >> 5 Music >> 5
Right to Dream
カーター(アダム・ローゼンバーグ)は学校から恋人と共に帰ると、家の中で父が叫んでる声を聞いた。急いで家に入ると、父が母に暴力をふるっていた。まだ小さな弟と母を3人で家から逃げ出した。あれから何年も経ち、ニュー・メキシコ州に居た。母は数年前に亡くなり、弟と2人で暮らしていた。しかし、その弟が白血病にかかった。手術をするしかないが、兄ではドナーマッチしない事が分かり、故郷テネシーにまだ居る父を探しに行く...
マライア・キャリーという歌手はそんなに好きじゃなかった。いい歌を歌っている印象も無かったし、あの何オクターブも出せるという声も、私にとっては叫びにしか聞こえなかった。でもこの映画の中で歌った彼女の曲に不意に泣いてしまった。女優としては前作の「グリッター」という作品で酷評されるという不幸のスタートを切った彼女。この役では彼女の最大の魅力は生かされている。でも演技が上手い訳ではない。さすがに下手ではある。でもこの役は彼女でなければならなかった...とは思わせてくれる。
物語はリー・ダニエルズらしさが満載だ。彼の多くの映画で語られる「親からの虐待」について、ここでも語られている。きっとこれが彼の人生テーマなのだろう。
土地で景色や状況が変わっていくロードムービー的要素もあるが、最後にたどり着くのが変わらない故郷。辛い思い出に向かい合わないといけない。しかしラストでは中々想像出来ない感動的な結末が待っていて、必ず観客を感情的にさせる事になるだろう。
(2/4/10:DVDにて鑑賞)