Cast >> Courtney B. Vance (Thomas), Janet Bailey (Sarah), Glynn Turman (Solomon), Tim Reid (Frederick Douglass), Alfre Woodard (Harriet Tubman) ...
Director >> Don McBrearty
Writer >> Peter Mohan
Producer >> Brian Leslie Parker
総合ポイント >> 4/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 4 Direct >> 4 Music >> 4
Let the Freedom Ring!
1850年のノースカロライナのプランテーション(大農園)で1人の逃亡奴隷ジョーが捕まり戻って来た。ジョーの妹サラ(ジャネット・ベイリー)はマスターのお気に入りで許してくれるように頼んだが見せしめの為に酷く痛めつけられた。そんな中、カナダからボスという鳥の生態を調査する為に1人の男がプランテーションにやってきた。マスターはボスを手厚く歓迎するが、ボスは奴隷達をカナダに逃亡させる地下組織「地下鉄道」の1人だった。ボスはサラに恋する若い青年トーマス(コートニー・B・ヴァンス)に話しかけるのだった...
この映画の冒頭ではフレデリック・ダグラスがどこかの北部で演説している。しかし遠く離れた南部のプランテーションにまではその声は届かない。もちろんその声をシャットダウンしているのはプランテーションのマスター達だ。奴隷を所有物として酷使するのは当たり前。人間としての権利等認めていない。その中でそれが当たり前の事のように生活しなければならない奴隷達。「自由」という言葉すら知らないように感じた。カナダから来た男が危険を冒して、彼等に「自由」を教える。それでも「自由」が何なのか分からない人も居る。厳しい中での逃亡。彼等は殆ど何も持たずに逃亡しなくてはならない。着る物、食べる物、寝る場所も無い。希望だけが彼等の足を進ませる。そんな逃亡劇をこの作品ではスリリングに描いている。観客に彼等が絶対に捕まりませんように!と思わせる力を持っている。カナダに逃亡するまでの危険な道のりを刻々と伝えている。ラストは見えてくるが、そうであって欲しいという願いの方が上回り気にならない。ハリエット・タブマンのカッコよさも想像通りで良い。
自由への逃亡... いや自由への道のりは果てしなく厳しい。でも自由への希望や勇気はそれを必ず上回る。それが出来た人間にこそ「自由なる鐘」が鳴るものだ。自由である事に感謝したくなる作品。
(12/6/09:DVDにて鑑賞)