Michael Jackson's This Is It / マイケル・ジャクソン THIS IS IT (2009) 641本目
はー、書くのに...というか書くまでに時間かかってる(;`⇔´;) 10日も掛かってしまったのだ。そして溜まってる...
というか、見に行くのにも時間が掛かった為に、周りから「凄い」「いや凄いよ」「凄すぎるよ!」や、マイケル・ジャクソンのまの字も知らないうちの母親(テレビのバラエティ番組に感化されて見に行ったらしい)にも抜かれて、「貴方みたいに黒人の旦那さんを連れた女性が隣で観ていて、最初から最後まで号泣だった」とか、そういう公開に纏わる凄いエピソードを聞かされてしまい、期待は膨らむ一方。そりゃ、私も泣いてやるぜ!と期待して行きました。
ま、結論から言うと泣きましたよ。「ヒューマン・ネイチャー」が大好きなので、あの歌を聴かされるとやっぱり泣いてしまいます。こんな綺麗な歌を歌える人がもう居ないのかと思うと、自然に涙がこぼれましたね。でもその部分だけだったかな?後は圧倒されたという感じ。ライブ映像を見せられているような、ドキュメンタリー映画を見せられているような不思議な感覚。歌に入ると、やっぱりマイケルは真剣。歌を歌ってしまうと、リハーサルとは思えないんですよね。だからライブ映像なんじゃないか?とか思ってみたり。姉のラトーヤは「100%のマイケルはリハーサルじゃ伝わらないし、映画には反対。マイケルは100%のマイケルを見せたかった筈」だったそうだけど、素人の私にはマイケルは100%に見えましたね。あれが100%じゃないマイケルは、本当に天才だって感じます。実はこのライブに関しては、お金の為にやるんじゃないか?と思っていたんです。生前はそういうお金のトラブルもあったようなので余計に。きっと一部のダイハードなマイケルファンを除いては、私と同じ風に思っていた方も多いかと思う。でもこの映画を見るとマイケルは真剣だった。舞台に立った時の姿勢は全然変わらないんですよね。本物のプロです。
またうちの母が「マイケル、優しいー」と言っていたのも良く分かりました。あのレベルの大物だと、エゴの一つも大物の証だと思うんです。女性歌手が「ディーバ」と言われてその気になって、態度が大きいのも売りにしているのもその一つだと思うんです。マイケルの場合、その更に上いってます。逆にトップであるが故に、スタッフやダンサーやバックシンガーにも優しい。言葉を慎重に選んで話しているなーって思いました。あのレベルまで登りつめた人が、そうそう出来る事じゃないですよ。
マイケルは一曲一曲のイメージを大切にしているのも伝わってきましたね。この前見た「The Jacksons: An American Dream / 日本未公開 (1992)」の中の台詞でマイケルが「人々の悲しみや人が伝えたい事が曲となって僕の頭に100曲以上も納まっているんだ。時々、それらが僕に訴えかけてくるんだ、早く出たいってね。頭の中で抑え切れなくなるんだ」みたいな台詞がありました。ふと、その台詞を思い出して、切なくなりましたね。そんな事言えちゃうマイケルなんで、曲を大事にしていた姿が真剣で泣きそうになりました。でも堪えちゃったね。
多分この映像はライブ後にライブのDVDを発売する予定で、その特典映像として撮り溜めていたのかな?って思います。ケニー・オルティガのマイケル像がハッキリしてますよね。ブレてないです。そのマイケル像は私達がマスコミから流されていたマイケル像とは全然違うという事。マスコミの情報や彼等が作り上げたマイケルのイメージを何となく鵜呑みにしていた自分に反省。
マイケル、ゴメンね。やっぱり貴方は天才で素晴らしい人間でした。今まで美しい歌とソウルをありがとう。
と素直に感じてしまう映画でした。マイケルの数多い伝説の1ページを飾る美しい作品ですね。そして確実に観た後はマイケルブームが起きます。
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(4.75点/5点満点中:劇場にてスリラーしながら鑑賞)