Push - Sapphire
という訳で読みました。読んだ後に号泣ですね。いや本当に。
内容は衝撃的で怒りを感じるのですが、主人公が前向きなので救われます。希望が持てます。しかも素直に書き綴っているので余計に主人公に感情移入してしまいます。単語や文自体は、主人公が書いたように簡単な口語体なのですが...非識字者なので、スペルが正しい物ではないので、ネイティブじゃない我々はそこが難しいかと思います。英語を勉強する為に..という方にはおススメ出来ません。でもそのスペルミスが逆に主人公の生々しい感情を刻々と伝えていたりします。日本語訳も発売して欲しいのですが、翻訳する方は大変だと思います。あの微妙な英語やスペルミスを日本語でどう表現するのか、翻訳家の腕が試されるでしょうねー。変な日本語に訳したり、変に間違えたりするとダサくなるだろうし。
私には幸いにもこういう経験は御座いませんが...読んでいるうちに高校の英語と進学指導を担当していた山田先生に会いたくなりました。私に専門じゃなくて、短大に行く事を勧めてくれた先生。あの先生に会わなかったから、人生だいぶ変わっていただろうなーと、この本を読みながら思っていました。その先生が奇跡的にも進学指導だったという事と私の英語の担当で成績を知っていてくれたという奇跡。こんなに衝撃的な経験は誰もがする訳じゃないですが、こういう「ミズ・レイン」的な奇跡的な出会いは誰もがあるんじゃないかなーと感じましたね。やっぱり子供を救い出すのは大人なんですよね。子供をダメにするのも大人だけど。
サファイア凄いです。ああ、こうやって主人公が成長していくんだわ...と明るい希望が持てたのもつかの間...またもや、何でーーー!!のぉーーーーー!!という悲劇があったりして。衝撃度が半端ないです。最後まで固唾を呑んで見守るとはこの事。クリケットのあの棒で頭を殴られたかのような衝撃でした。