これを見て思い出したのが「The Show / THE SHOW (1995)」というドキュメンタリー。「The Show」がヒップホップの裏側のドキュメンタリーならば、こちらは内側のドキュメンタリー。本当に多彩で多くのラッパー等が出演して、ヒップホップを語っています。スパイス1とか、Ras Kassとかのアルバムを結構持っていたりするので、彼等が出てくるのが嬉しかったですねー。この時代、ヒップホップのドキュメンタリーが増えてきて、それに付随してヒップホップのコンピレーションのようなサントラがヒットしていた時代でした。でもスパイス1とかRas Kassなんていう人達は他では出てきませんでしたからね。スパイス1なんて、お母様と一緒じゃないですか!ソックリじゃないですか!しかしこの映画ももう12年前ですか...自分の御年が知れますね。でもそれだけあってXzibitやマック10が若かったり、マスターPも今のようなチャリティやコメディ映画と違ってキャラ違ってるし、トゥパックもビギーも生きてたし(ただトゥパックは撮影後に亡くなっていて、その部分が付け足されてます)、この前悲しくなるような写真が流失したクリス・クロスとか出てるし、ローリン・ヒルとか無茶苦茶いい時期だし... この頃がヒップホップにとっての転換期でしたよね。トゥパックが亡くなって、ちょっと大人に成長した頃。最後がいい感じで終わりましたね。One Loveですよ。
でもやっぱりトゥパックの語りが素晴らしかった。「俺たちは白人と同じように恐怖を抱えているのさ。彼等はどこか郊外に住んでいるけれど、俺たちは殺人犯やレイプ犯と同じアパートに住んでいて、隣かもしれないんだぜ」と語ってます。目力もあって説得力がある。またヒップホップという芸術の形が受け入れられるようになって、商業的になってくるとこんどは間に入る会社に不満を抱えるようになる。ローリン・ヒルは「ファンも音楽も大好きだけれど、その間に入ってる人達が嗚呼...」と言っていました。またビズ・マーキーは本当にホップホップが昔から好きなんでしょうねー。フライヤーをコレクションしていて見せびらかしていた姿が良かったです。最後のシリアルに砂糖を大量に入れていたのもビックリしたけど。
Too Shortの引退(してませんけど)パーティにドールマイトが来ていて話してましたわ。LBCの連中と一緒にマリファナ吸っていたのが、「Juice / ジュース (1992)」等に出ていたおデブちゃんのジャーメイン・ホプキンス。今はそのLBC(ロングビーチ)でトラックでアイスクリーム売っているという話なんですが、どうなんでしょうね??
Q-Tipの部分が良かった。子供達とQ-Tipが話していて、Q-Tipが「マイケル・ジャクソン好き?」って聞くと、多分「好きー!」って答えを待っていたと思うんですが、一人の男の子が「嫌いだよ、だっていつも歌って踊って叫びながらおちん○ん触ってるんだもの!」。爆笑しちゃいました。子供は素直だわ。
ヒップホップのドキュメンタリーとしては「And You Don't Stop: 30 Years of Hip-Hop / 日本未公開 (2004)」の方が面白かったですが、バラエティなヒップホップのメンツはこちらでしたね。もう見ない人もいましたけれど... Das EFXとか何してるんだろ?
誰か忘れましたがヒップホップは「ニ○ーニュースさ」と言ってました。うまい事言うね。
感想はこちら。
(4.5点/5点満点中:DVDにて鑑賞)