Cast >> Damon Wayans (Wes), Gabriel Casseus (Anton), Christian Camargo (Matthew), Malik Yoba (Luke), Paul Sorvino (Fabiano Grazzi) ...
Director >> William Jennings
Writer >> William Jennings
Producer >> Damon Wayans, Deepak Nayar
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 4
To fulfill destiny
アントン(ガブリエル・カソーズ)は自閉症で両親が亡くなってからはハーレムで叔母と2人で暮らしていた。クリーニングの仕事をしていたが、オペラ歌手になる事が夢だった。近所の人々も叔母にもその夢を馬鹿にされたアントンは家出した。アントンは早速ウェス(デーモン・ウェイアンズ)という男に騙された。セントラルパークに着いた時、マットという男(クリスチャン・カマーゴ)がピアノでオペラの曲を弾いていた。アントンは早速歌声を披露するが...
もつれた三角関係だろうか?それとも三人寄れば文殊の知恵だろうか?三本の矢だろうか?「三」という数字は不思議な関係を描く。どれが欠けてもダメだし、三人だからこそもつれてしまったり、逆にいい結果を生んだり。全く出会う事が無かっただろう三人の人生がもつれあい、知恵を出し合い、結果を出していく過程で彼等三人の運命や世界が変わっていく。きっとそれは1人欠けても見えなかった世界だろうし運命だっただろうと思わせてくれる出来たドラマだ。だからこそそれぞれのキャラクターが生かされている。また音楽をオペラというのにしたのが面白いだろう。誰がどんな夢を見たっていいのだ。純粋だからこそ出来る事もある。そういう沢山のメッセージを運んでくれているように思える。また主人公の3人の1人を白人にした事で、人種間の衝突もある。でもそれは単純じゃない。その男の恋人が黒人だったりするのだ。またもう1人の黒人は白人に対して猛烈な反逆心を過去の経験から抱いている。そういう衝突も、団体じゃなくて個人同士の繋がりで解消していく様を見せてくれている。それもやっぱりあの3人じゃなきゃ解決出来なかったのだ。
最後に有名なオペラ歌手が「この子の運命はまだ描かれていないんだ」と言う。この数奇な巡り合わせで出会った3人の主人公達のこれから無数に描かれるだろう明るい未来を思い浮かべて前向きにさせ勇気を与えてくれる。そして3人の異なったキャラクターを愛さずにはいられない。彼等に作品で出会えた事も運命だと感じる。ハートウォーミングな作品。
(8/31/08:DVDにて鑑賞)