SOUL * BLACK MOVIE * ブラックムービー

ブラックムービー、ブラックスプロイテーションなどについて

The Family That Preys / 日本未公開 (2008) 55本目

先日書いたレディース(見た目全員30代以上、私ともう1人以外は多分40代後半か50代)達がキャピキャピと泣いちゃった〜〜と「中学の女子トイレ」状態になってしまった映画が、この映画です。でも評判はYahoo(アメリカの)映画のUserでは今現在「A」、IMDBでは「4.0」(昨日おととい辺りは3.7位だった)と、評判に開きがありますね。私が色んな所で読んだ批評も同じ感じかな?割りと批判的な事が多かったようにも思えますが...

今までのタイラー・ペリーの映画の中では、コメディ色が一番薄い。その代わり、ソープオペラ調です。ソープオペラとはドロドロとした昼ドラの事。くっついたり離れたり...子供の親が実は...とか、日本の昼ドラと同じだと思います。その辺なのかな?きっと昼ドラ系が嫌いな人はダメだったのかも。私はニュートラル。好きなのもあれば嫌いなのもあるし。この映画の中でもそんな感じ。好きな場面もあれば、あれれ?な場面も多いかな。「Gospelploitation(ゴスペル+プロイテーション(搾取)」なんて言われていますが、それはタイラー・ペリー以外の映画の事を指して欲しいと思う。タイラー・ペリーの場合はキリスト教映画の先駆者。ブラックスプロイテーションで言う所のメルヴィン・ヴァン・ピープルスかな?彼の映画をブラックスプロイテーションとはあんまり呼ばないですよね。キリストの絡め方が今回も上手かった。シリアスなので堅苦しいかと思えば、そうでも無かった。アルフレ・ウッダード演じる主人公がそのキリスト教の信教故の娘への台詞があって、それが心に染みましたね。誰だって引きずってしまう過去ってあると思うんですが、アルフレ・ウッダードのあの役に言われると、説得力があってグッと来ました。と、もちろんキリストの見せ所もある。

やっぱり今回はキャスティングの勝利かな?と思いました。主役のアルフレ・ウッダードキャシー・ベイツをいつまでも見ていたいんですよね。2人の友情というのは、ベタベタしているようで意外とサッパリしているというか... 女の友情というとベッタリと描かれる事が多いけれど、こういう方がリアリティがあるのかな?とも思いました。出会い方とかも実にサッパリしていた。
後、サナー・レイサンの嫌な女ぷりも中々。この人は意外とこういう役が合ってるのかも。後はやっぱりタラジ・P・ヘンソンね。やっぱりあの存在感は、私にとってはレジーナ・キング以来の好きな女優さんだわと思いました。私、80年代・90年代のロビン・ギブンスは好きじゃなかった。何となくスキャンダル先行で、マイク・タイソンとの事とか色々あったし。でもその嫌いだった彼女の80年代・90年代の映画を見直してみると、やっぱり魅力的な女優さんなんですよね。「Head of State / ヒップホップ・プレジデント (2003)」で弾けた演技を見て以来、そして私が年を取って丸くなったのもあって、最近ではかなり好き。今回も彼女らしいというか、彼女らしさが生かされた感じでした。色々あったからこそ強くなった女性...みたいに見えましたね。カッコいいんだ。このキャラクターが居るからこそ、サナー・レイサンの役が際立つというか。

タイラー・ペリーは最近撮影監督に日本人の栗田豊通を使っているそうだ。最近は裏方にも多くの日本人が進出しているんですね。彼が撮影に携わった「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」は、日本サブカル好きのKanye Westもブログで書くほど。

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(4.5点/5点満点中:劇場にて鑑賞)