Cast >> Richard Pryor (Wendell Scott), Beau Bridges (Hutch), Pam Grier (Mary Jones), Cleavon Little (Peewee), Vincent Gardenia (Sheriff Cotton), Richie Havens (Woodrow), Julian Bond (Russell) ...
Director >> Michael Schultz
Writer >> Leon Capetanos, Lawrence DuKore, Melvin Van Peebles, Kenneth Vose
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 4 Performance >> 5 Direct >> 5 Music >> 5
Richard Pryorism
ウェンデル・スコット(リチャード・プライヤー)は、昔からレースに関しては自信があった。軍でメカニックを勉強したスコットは故郷に戻り、車修理工場を持つのが夢でとりあえずタクシー業でお金を貯めようと思っていた。メアリー(パム・グリア)と結婚し子供も出来たスコットは生活費の為に、自慢の運転技術で密造酒を運ぶ仕事を手に入れた。警官達との攻防戦もスコットの運転技術でまんまとすり抜けるが... ひょんな事からスコットがストックカーレーサーとなったのだった。
実在した人を物語する時、ドキュメンタリーのように事実と忠実に描くか、それともドラマ性を重視して軽く描くか... と分かれると思います。この場合は、どちらかと言うと軽く描かれています。実在したウェンデル・スコットがNASCARの最高峰のグランドナショナル(今はスプリントカップ)で1位になるまでが描かれている。映画で描かれた通り、スコットは密造酒の運び人をしていた。そこの件から、レーサーになるまでが実にドラマチックに面白く描かれている。また警官達の追いかけごっこのアイデアが実に面白い。この辺の面白さというのは、リチャード・プライヤーらしさを感じてしまうのだ。また黒人では珍しかったレーサーという事、そして南部という事もあって、様々な差別に直面する。その辺もプライヤーらしくポジティブで面白く立ち向かってくれるので窮屈さを感じない。
またリッチー・ヘブンスのナレーションのような歌詞の歌に、「ブレージングサドル」ですでに一緒に仕事をしているクリーボン・リトルとの相性の良さも感じる。
ウェンデル・スコットという人物の威厳を保ちつつ、見事にリチャード・プライヤー的な部分を見せてくれている作品。
(5/4/01:TV放映、7/24/08:VHSにて鑑賞)