Lying Lips / 日本未公開 (1939)
Cast >> Edna Mae Harris (Elsie Bellwood), Carman Newsome (Benjamin Hadnot), Robert Earl Jones (Detective Wenzer), Frances E. Williams (Elizabeth Green), Cherokee Thornton (John Landry), Slim Thompson (Clyde Landry), Gladys Williams (Aunt Josephine), Juano Hernandez (Rev. Bryson) ...
Director >> Oscar Micheaux
Writer >> Oscar Micheaux
Producer >> Oscar Micheaux, Hubert Julian
総合ポイント >> 4.75/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 4 Direct >> 5 Music >> 5
Spirit of Flimmaker
エルシー(エドナ・メエ・ハリス)は、クラブの若い歌手だった。ベニー・ハッドノット(カーマン・ニューサム)は、そのクラブでマネージャーのような仕事をしていたが、クラブのオーナーからエルシーを客のプライベートパーティーにも出張させるように言い渡されていた。歌手であるエルシーにそういう事はさせないと拒否して、ベニーはクラブを辞めた。そんな姿にエルシーは恋心を抱くようになった。そんな中、エルシーと一緒に住んでいる叔母のジョセフィンが、殺された。証拠不十分でエルシーが捕まってしまうが...
この映画に対する監督のオスカー・ミショーが願ったメッセージは明白である。「観客に楽しんでもらいたい」。それだけである。しかし、その単純に思えるメッセージもこの時代の黒人観客にとっては、中々出来なかった事とも思う。この時代の映画では自分たちの姿を欺かれ、道化姿となっていたのだから。なので、この映画の中でのネガティブな黒人像も、他の映画とは違う。南部に居た時代からの深いルーツや歴史が複雑にそうさせているのである。この時代に多くあった「お化け脅し」も、この映画の中ではコミカルではあるが、ややパロディ的に使われているのも興味深い。内容も正義が絶対的に正しいのである。
オスカー・ミショーの力強い生き様と映画への思いを感じずにはいられない。
(6/10/08:DVDにて鑑賞)