ブラックヒストリー月間でやっているブラックムービーの偉人さんのコーナー、今日はちょっと映画から離れまして、マルコムXとユリ・コウチヤマさん。
今日2月21日はマルコムXの命日である。1965年ニューヨークのオードゥボンで射殺されてから43年の今日。
マルコムXについては、日本でも沢山の書籍が発売されている。もちろんそれらの殆どは、スパイク・リーが監督した「マルコムX」の公開に合わせて発売された物が多い。あの頃、私は学生で丁度本屋でアルバイトをしていた時代。あの頃沢山出版された本は今でもうちの本棚に並べてある。なんといっても凄かったのが、等々「マルコムX自伝」の完訳が発売されたこと。あの黒い表紙に「X」の文字を見たときには本当に興奮した。そして、私の熱意が周りに伝わったのか、銀座で行われた試写会のチケットを人から貰った。あの時の会場の熱気は凄かった。
マルコムX本人については、やはり書籍を読むのが一番なので、ここでは割愛する。
そのマルコムXの暗殺された会場に居たのが、ユリ・コウチヤマ。ロサンジェルスのサンペドロで生まれた。日本の漁港を漂わせる雰囲気のあるサンペドロには、沢山の日本人が集まってきていた。彼女もそこで生まれた。しかし第2次世界大戦により、収容所に強制に連れて行かされて、その後に結婚してニューヨークへ行った。ニューヨークのハーレムに新築された団地に入り、ハーレムに住むようになる。後に公民権運動が盛んになり、夫婦で参加するようになる。そして、そこでマルコムXに出会う。
映画では、モーガン・フリーマンがマルコムXを演じている「The Death of a Prophet / 日本未公開 (1981)」という作品で、ユリ・コウチヤマはオシー・デイビス等と共に冒頭でマルコムXについて語っている。
ユリ・コウチヤマのインタビュー記事を偶然に見つけたのが、これを書くきっかけとなった。
よく日本人と黒人の問題は違うとか、1人じゃ何も変えられない...とか、ネガティブな事を言う・書く人が居ますよね。彼女のインタビュー等を読んでいると、どうして彼女が運動に参加していくようになっていったか、よく理解出来る。スパイク・リーの「マルコムX」という映画では伝わって来なかった、マルコムがもっとグローバルな出来事にも関心していた事も、彼女のインタビューからは伝わる。
1人じゃ何も変えられないんじゃなくて、1人では何もしたくない...というだけじゃないのか?
もしマルコムXが生きていたら、今日というこの日をどのように見ているのだろうか...