Up from Slavery - Booker T. Washington
Up from Slavery: An Autobiography (Penguin Classics)
- 作者: Booker T. Washington,Louis R. Harlan
- 出版社/メーカー: Penguin Classics
- 発売日: 1986/01/01
- メディア: ペーパーバック
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有名な黒人大学であるタスキーギ大学の創設者のブッカー・T・ワシントンの本人が書いた自叙伝です。イントロダクションから読んでいたら、いきなり史実とは異なるとの事が書いてあり、えぇ〜〜とテンション下がりましたが、最後まで頑張りました。せめて、読んだ後に書いていてくれれば...とも思ったけれど。ま、映画でも本でも自叙伝とは言え、少し演出が加わるのは仕方ないですかね...
誰だったか忘れた(確かラッパー)んですが、この本を読んだ有名人が感動して更正したような事をどこかで読んだ気がする。分かる気がしますわ。そのワシントンが設立まで頑張った功績を読んでいると、自分の勇気が奮い立ってきます。
同じ時代のもう1人の名士であるW.E.B.ドュボイスとも色々とやりあったようで、白人の力を借りていたワシントンは「(白人との)調停人」とも言われていたけれど、やっぱり人は1人じゃ何も出来ないし、そういう人たちとの係わり合いや感謝を忘れずに努力し続けたのも凄いと思います。勉強とか調査とか一人で出来る事には、努力を惜しみなくした人ですし。それと、自分と血のつながりのない兄弟との関係も素晴らしいと思います。さらには今でもそうだと思われる「黒人故に」プレッシャーを感じているのが分かる。自分の大学が失敗したら、「黒人が失敗した」と思われるというプレッシャー。またタスキーギがなぜに工業系の技術大学になったのかが、よーく分かります。
そのタスキーギと言えば、キーネン・アイボリー・ウェイアンズが1年で途中退学。この本を読むと、キーネン勿体ないぜ!と思うのだけど、キーネンがそのまま大学に残り普通の仕事をしていたら、私はデーモンのハゲとスクリーンで出会う事もなく、ハゲフェチにはならず、そうしたらうちのハゲオヤジに惚れていたかというのは謎であり、そうすると私の人生はかなり変わっていたのかもしれない... なんて筈はない(笑)
話はどうでもいい方向に飛んでしまった。とにかく、人の人生は人の助け無しには成り立たないし、偉大な人というのは努力を惜しまない。ちなみに映画「グローリー」のロバート・ショーの銅像を建てた時の式典で演説した話等もあり、興味深いです。それとやっぱりワシントンは頭のいい人だったんでしょうね。とっても綺麗な英語です。この本が書かれて100年ちょっとです。この素晴らしい人の言葉は、後何百年何千年も行き続けるんでしょうね。そうであって欲しい。