ここでも何度も書いた私のバイブル...ロードショーの付録に載っていた作品です。当時はなんとも思わなかったんですが、ここ最近眺めていた時に見たいなーと思って探したら簡単に見つかった。フランス・日本合作映画なのにアメリカでも簡単に見つかるという事は、相当な名作であるんでしょうね。日本人男性とフランス人女性の不倫の恋物語。この組み合わせがあんまり見たことないので興味が惹かれたんです。
英語のタイトルの通り、広島がメインです。広島といえば、悲しい歴史。核爆弾ですね。その核爆弾の悲惨さ惨さを映像で訴え、悲しい恋物語は戦争の悲惨さや惨さを訴えかけてくる。特に女性の方は、戦争時に敵国のドイツ人と恋に落ちて悲しい結末を経験している。その経験が余計に、また敵国だった日本人男性に惹かれていく原因なのかも...と思ってみたり。そして映画のメインでもある会話の中で女は「私の記憶には貴方は残らない」というのも、それは結局は戦争の悲惨さとかも忘れちゃうという事なのかも...とか思ってみたり。忘れて風化してしまうという恐怖ですかね。
この映画のこと、全然知らなかったんですが、脚本は「愛人 ラマン」でも有名なマルグリット・デュラスだったんですね。彼女の作品には、愛=性欲でもあり=生きていくという生命のエネルギーも感じます。でも、いつもがそれが=ではないのかもしれない。異性に求める物は、人それぞれだし。
女が昔の事を告白した後に、男が「俺しか知らないことなのか!」と喜ぶシーンが好きですかね。お互い既婚者の2人ですから...
日本のビデオ屋さんでも見つかる確立は高いと思います。ただ「ヒロシマモナムール」という邦題かも。
(5点満点:DVDにて鑑賞)