Cast >> Anthony Mackie (Perry), Larry Gilliard Jr. (Marcus), Duane Boutte (Young Bruce), Daniel Sunjata (Langston), Alex Burns (Jim), Ray Ford (Wally), Aunjanue Ellis (Zora) ....
Director >> Rodney Evans
Writer >> Rodney Evans
Producer >> Rodney Evans, Jim McKay ....
総合ポイント >> 4.5/5点満点
Contents >> 5 Performance >> 4 Direct >> 5 Music >> 5
Belief
ペリー(アンソニー・マッキー)は、有望な画家でまだ大学に通っている。物心つくと、自分の性アイデンティティに気が付く。またその性アイデンティティの為に、父親から家を追い出された。ある日、大学のクラスメイトと関係を持つが、心が通じていないと嫌気がさす。友人の詩人(ラリー・ジリアード・ジュニア)と道で話していると、老人(ロジャー・ロビンソン)が近づいてきて、ある詩を引用した。ペリーは、その後その詩を調べたところ、その老人がハーレム・ルネッサンスで活躍したブルース・ニュージェントだと分かった。そしてそのニュージェントは、ペリーと同じ性アイデンティティだったのだ。そしてブルースは、ペリーにハーレムルネッサンス時代の話を始めるのだった...
ジェームス・ボールドウィン、ラングストン・ヒューズやゾラ・二ール・ハーストン等の、アメリカ黒人の歴史を少しでも齧った事のある人、いやアメリカ文学が好きな人なら名前を聞いた事位はある、ハーレム・ルネッサンスを形づけた人々の名前が登場する。
この作品の監督は2年間のリサーチを経て、彼等(ハーレムルネッサンス)で活躍した何人か(全員ではない)はゲイだったと結論づけた。
私はラングストン・ヒューズの詩が好きで、何冊かの詩集を持っているし、この作品に登場する詩の幾つかは覚えていた。けれど、その事は知らなかった。なので、衝撃的な作品だったことには間違いない。しかし、彼等を研究している人の中には、ゲイだったという事を否定するものもいるかもしれない。
今の世の中は、自分の性アイデンティティという物に左右されがちだ(残念な事かもしれないが)。自分の信仰や思想によって、人の性アイデンティティを精神的に、または肉体的に攻撃する者もいる。
何を信じるかは、自分の意思で決める事。この映画は人に意見は押し付けていない。この映画を見た後は、自分なりの解釈を求め、多くの観客は必死に模索することになるだろう。そういう作品だ。
(12/30/05:DVDにて観賞)