一昨日からツイッターやフェイスブック等で広まった「Stop Kony 2012」。目にした方も多いと思う。何の騒ぎかというと、ルワンダの北で子供たちを誘拐し、強制的に少年兵等にしているのがジョゼフ・コニー という神の抵抗軍 (LRA) の指導者を捕まえ、子供たちを助けるのが目的の団体「Invisible Children(見えない子供たち)」の創設者であり、映画制作人のジェイソン・ラッセルが作った30分のショートフィルムが多くの人々にインパクトを与え、ツイッターではRTされ続け、注目を集めているのだ。
ジョゼフ・コニーは、男の子だけでなく女の子も拉致し、性の奴隷にしていると言われている。国際刑事裁判所 (ICC) は、コニーをナンバーワンのモストウォンテッド(指名手配)に指名し、捜査をしているが中々成果を見せていない。またそれによって、コニーは戦術を変えてしまったので、益々捕まりにくい状態になっている。
ジェイソン・ラッセルは南カリフォルニア大の映画科を卒業し、「Step Up 2」等のアシスタント監督を務めた。2003年にジェイソン・ラッセルは他の2人と共にドキュメンタリーの題材を探しにアフリカへ渡った。そこで出会ったのが、ウガンダの少年ジェイコブだった。ジェイコブは彼等の前で兄がコニーの一味に捕まり、ジェイコブの目の前で殺された事を話す。そして話が進むと、ジェイコブは「生きているよりも死んだ方がマシさ」と涙ながらに語り、兄のように死んでしまう事の恐ろしさを口にした。ラッセルと2人は、ジェイコブに「そんな事で苦労しなくてもいい、約束する」と言い残し、アメリカに戻る。ラッセルたちは「Invisible Children」を設立した。政治家に会って、事情を話したりなどして活動し、ようやくオバマ大統領から「軍人を数名ウガンダに送る事にする」という手紙を貰うまでに至った。しかしそこで喜ぶのはまだ早い。実際にジョゼフ・コニーが捕まり、子供たちが開放されるまでは終わりじゃない。その終わりをこの2012年までに終わらせようというのが、今回のStop Kony 2012の運動なのだ。
ビデオでは毎月決まった額を寄付する人にはブレスレットがもらえることになっているが、今はかなりの数が応募している為、それは一時的にストップしているが、募金自体は受け付けている。
そしてこの運動に賛同しているのが、オプラ・ウィンフリーにジェイZにリアーナにレディ・ガガにジョージ・クルーニーにアンジェリーナ・ジョリーという芸能人から、ビル・ゲイツにマーク・ザッカーバーグにウォーレン・バフェットという経済界から、ビル・クリントンにジョン・ケリー、コンドリーザ・ライスにジョージ・W・ブッシュまでの政治家も参加している。
http://kony2012.s3-website-us-east-1.amazonaws.com/
最近のツイッターはバカが使う者だとバカにされている。ジャスミン革命の時のように、また歴史を変える事が出来るのだろうか?そうであって欲しいと、今回は心から願う。