The greatest evil is convincing us that we have no choice. But choice cannot be taken away. 日本でも名作漫画『ベルサイユのばら』にもなったフランス革命下の時代。その時代に生きた「シュヴァリエ」(騎士)であるジョゼフ・ブローニュ・シュヴァリ…
C'mon girls, let's go show the guys that we know ソルト(シェリル・ジェームズ)とぺパ(サンドラ・デントン)という塩コショウデュオに、DJのスピンデレラ(ディードラ・ローパー)という3人によるラップグループ「ソルト・ン・ペパー」。未だに、ラッ…
雰囲気最高 Netflixで配信されたインディペンデント作品。ゼンデイヤが主演を務め各方面で評価を受けているTVシリーズ『ユーフォリア/EUPHORIA』でショーランナー担当のサム・レヴィンソンが監督・脚本・製作。ゼンデイヤだけでなく、タイトルのマルコムを演…
You got haters in your head trying to stop you from being great. ウェズリー・スナイプスxウッディ・ハレルソンというゴールデンコンビによる『White Men Can't Jump / ハード・プレイ (1992)』のリメイク作品。今回は、大学時代に本格的にバスケットボ…
You're my princess いつも車運転中に聴いている地元R&B/ヒップホップ・ラジオ局が、自伝映画特集みたいのをしていて、本作を酷評していた。いつも辛口でゴシップ記事を読む女性は、「ホイットニー・ヒューストンの映画は多過ぎる。どれも似たような感じだ…
最近のニューヨーク インディペンデント映画のサンダンス映画祭のドラマコンペに出した作品。タンザニア生まれアメリカ育ちのEkwa Msangiが監督。スパイク・リーの妹ジョイ・リーが出演しており、ニューヨークのブルックリンが舞台。ジョイ・リーが本当にい…
She Works Hard for the Money ドナ・サマー、ディスコの女王。ディスコ世代ではないが、ドナ・サマーの名前も歌声ももちろん知っている。洋楽が好きなら、どこかで必ず聴いたことがある。それほどの知名度があった歌手だ。そのドナ・サマーが2012年に他界。…
I was a graduate from the peculiar institution, with my diploma written on my back. フレデリック・ダグラス。『私は黒人奴隷だった』という彼の自伝訳書タイトルが示す通り、彼は黒人奴隷だった。彼の名前を知らないアメリカ黒人はいないであろう。ア…
ブラック・ライヴズ・マターは語る『American Skin』 本作の主演であり監督でもあるネイト・パーカーは干された。なぜ彼が干されたのかは、本作には無関係のため書かない。本作はその後の作品(恐らくプレプロダクションはその前)である。今後、彼の作品数…
Nothing ever came easy. Every day was a fight. 福顔ジョージ・フォアマン。モハメド・アリの「キンシャサの奇跡」の対戦相手としても知られるボクシングのヘビー級チャンピオン。その自伝映画なのだが、アメリカでは劇場公開されたが割りと小規模で公開さ…
ソウルとは?『ソウルフル・ワールド』 沢山の賞受賞、おめでとうございます。ピクサーの長編アニメーションでは、アフリカ系アメリカ人のキャラが主役で声優というのは初となるのかな。間違っていたらごめんなさいだけど、多分合っている。ピクサー以外なら…
Some of the people are good and some of them are bad -- just like the fruit on a tree 一番最初はもう何十年の前に観た。幾度かTCM(ターナー・クラシック・ムービー)にて放送していたが、今回はたまたまランチ時に放映していて、偶然にも観た。そした…
なぜFBIはキング牧師を執拗に追いつめたのか?『MLK/FBI』 マルコムXについての本「The Dead Are Arising: The Life of Malcolm X」を読んだら、結構な量でキング牧師、そしてキング牧師とFBIについても書かれていた。30年もの年月をかけて書かれた本ゆえ、…
過度期にある4人の伝説をギュッと詰めた『あの夜、マイアミで』 マルコムX、モハメド・アリ、サム・クック、ジム・ブラウンという時代を切り開いた人たちの物語なのだけど、残念ながらこの物語はフィクションである。この4人がマイアミで「あの夜」一夜を一…
But plenty of fellas came before Mike that could do things you've never seen in your life. NBAプレイオフも佳境ですが、どうも私個人的には盛り上がっていない。推しが負けたからというのが最大の理由だけど、それ以降は本当に観ていない。いつもなら…
描いているものは恋愛だけでない深い『シルヴィ~恋のメロディ~』 50年代のハーレムのレコード店を舞台にしたラブストーリー。と、聞いただけで、もうこれは私の好きな感じなんだろうと思っていた。しかも、相手役の男性の方がジャズミュージシャンという設…
"With nothin' to gain, except killin' your brain" この映画の存在は、全米が熱中してしまうのでCM料が一番高くなるNFLスーパーボウルのCMで予告編が流れて知った。この予告CMが我が家でスーパーボウルで一番盛り上がった瞬間でした。単純明快な「コカイン…
本作の何がここまで人々の心を捉えるのか『マ・レイニーのブラックボトム』 やっぱり触れずには書けない。もう8か月くらい(執筆は2021年4月)経ったけれど、悲しみは消えないし、癒えることもない。日に日に悲しみが募るばかりだ。チャドウィック・ボーズマ…
"Say, "Family!"” 90年代には思い入れがある。始まってすぐの91年からブラックムービー・ルネッサンスというブームが始まり、それを実際に体験してきたからだ。70年代のブラックスプロイテーションも好きだが、自分の年齢的に実際に経験はしていない。観て、…
Beast / ビースト (2022) 1829本目 『Trois / 日本未公開 (2000)』から始まり、これまでサスペンスやコメディ映画を量産してきたウィル・パッカー製作による本格アドベンチャー・スリラー映画。パッカーとは、『The Gospel / ゴスペル (2005)』以来という長…
Honk for Jesus. Save Your Soul. / 日本未公開 (2022) 1827本目 教会、もちろん全てのアメリカ黒人という訳ではないけれど、多くの人々にとってかけがえのない場所である。奴隷時代には、文字を学ぶことすら禁止されていたが、奴隷のオーナーによっては、教…
We can't take no more... 鑑賞後、あんなに高揚したのは久々だった。「良い映画を観た」という余韻と、「やってやるぜ、私もぉおおお」という高揚感。1%でも可能性が秘めていたラストだったからだろう。1980年のイギリス黒人の絶望感を描きながらも、観客…
Breaking / 日本未公開 (2022) 1828本目 「ベテラン」。日本語での「玄人、熟練者」みたいな意味でなく、アメリカ英語では「アメリカ軍を経験した人=退役軍人」と意味がある。本作でも当たり前のように使われている「VA」は、ベテランズ・アフェアズのこと…
The Woman King / 日本未公開 (2022) 1831本目 ダホメ・アマゾンズ、または彼らの言葉でアゴージェ。ダホメ王国の王に使える女性軍人のことだ。その存在は、200年も経て『Black Panther / ブラックパンサー (2018)』という虚像のスーパーヒーロー映画にも影…
良くも悪くもディズニー映画『セイフティ』 ディズニーが製作のアメリカンフットボールを舞台にしたヒューマンドラマ。アメフトでも、NFLではなく、NCAAと言われる大学フットボールが舞台。サウスカロライナ州クレムゾンにあるクレムゾン大のフットボールは…
ヒーローたちに切なキュン『オールド・ガード』 本作の監督ジーナ・プリンス=バイスウッドは私のテンションを上げる監督の1人。彼女の『Love & Basketball / ワン・オン・ワン ファイナル・ゲーム (2000)』と『Beyond the Lights / 日本未公開 (2014)』でキ…
原作が分からなかった人に薦めたい『Between the World and Me』 タナハシ・コーツといえば、今や説明も要らないくらい有名な作家であり、私にとってはマーベル・コミック版『ブラックパンサー』のストーリー担当の強者。そのタナハシ・コーツ著書『世界と僕…
ブルブル、ワクワク、フレッシュなホラー『獣の棲む家』 イギリス産ホラー映画。というだけで、今までにない感じでワクワクする。監督・脚本はレミ・ウィークス。聞いたことがないので、IMDBで検索してみると、本作が長編デビュー作になる。IMDBでも以前作っ…
器用な役者たちが楽しませる『ジングル・ジャングル』 フォレスト・ウィッテカー、アカデミー主演男優賞やカンヌ映画祭でも主演男優賞を受賞した言わずと知れた名優。だけど、歌えるの? と、正直思うが、歌えるんです! という、ミュージカル映画。あまり期…
老舗ホラーカルトは健在だ!『Tales from the Hood 3』 ブラックムービー的ホラー映画のカルトと言えば、先日も書いたばかりの『Candyman / キャンディマン (1992)』になるけれど、今回の作品のオリジナル『Tales from the Hood / 日本未公開 (1995)』もです…